- 出演: 辰巳努, 白石綾乃, 山口朱美
- 形式: Color, Limited Edition
- テープ数:: 1
- 販売元: ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメント
- VHS発売日: 1998/08/07
- 時間: 88 分
- おすすめ度: 5つ星のうち 4.7 レビューをすべて見る (66件のカスタマーレビュー)
- ASIN: B00005EL6L
- Amazon ベストセラー商品ランキング: ビデオ - 3,068位 (ビデオのベストセラーを見る)
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ホタルの光と人の命を重ね合わせた趣向もうまいが、ドロップ飴の缶といったアイテムの使い方も憎いくらいにすばらしい。しかし、そのあまりのリアルで冷徹な描写の数々に、もはや涙を越えて拒否反応すら示す観客も続出。なにせ初公開時の同時上映が『となりのトトロ』だっただけに、どちらを先に観るかで個々の評価が大いに異なってしまうほどだった。いわゆる声優を用いない高畑映画独自のキャスティングも、この作品あたりから定着していくことになる。(的田也寸志)
主人公清太の役割は大きすぎた。
世界状況がわかるわけがない。かれは職業軍人の息子であり、母をみとり、妹を護らないといけないのだ。
敗戦も妹の死後知った。信じていた日本帝国海軍も壊滅していた。だれも彼に教えてくれなかった。
妹尾河童の「少年H」と比較してしまう。「少年H」の父親は紳士服の仕立屋で世界中の情報を知っていた。そして、子ども2人を護りきった。おませな「少年H」と、「火垂るの墓」の14歳の軍人の息子清太の違い。民
間の生活者と職業軍人の息子の違いである。知識量と戦争への判断力が全く違う。レベルが違う。
「火垂るの墓」ではこの海軍さんの一家は全員死んでしまった。
つらすぎる話しだ。
1988年、映画館では戦争で人生がひっくりかえった体験者はひそかに観ていた。そして、声を殺して涙を流しつづけていた。
無謀な戦争に追い込まれたのか、それに突進していたのか判断はそれぞれ違うであろうが、肉親の死は体験している。
そういう大人達が映画館で泣いてしまったのだ。
制作者に敬意を表する。
立派。
戦争という絶対的な現実が覆い被さった時、コミュニティは、人は、自分が生き残ることに必死になり、弱者を顧みる余裕もなくなり、庇護者を失った子供達は社会に無視され、取り残されて行く。
この映画では、その現実を、淡々と描いています。善も悪もなく、ただ淡々と物語は進みます。
取り残された不安、絶望、妹を必死で守っていこうとする気持ち、無力である現実。そして、そんな中でも、小さな幸せに素直に喜ぶ姿。
平和な世の中に生きる私たちも、そういう人間の美しさ、弱さ、そして、本当は醜さも、知っているから、この映画はこんなに心が痛くなるのだと思います。
「戦争反対」のような強いメッセージも、冷たい大人への「批判」も、私には感じられません。
批判も、正義感も、全て取り払って、じっくりと観て欲しい映画です。
一週間前、10年振りにビデオを借りこの映画を再び見て、哀しみが再びこみ上げ、やはり、泣いてしまいました。けれど、10年前と違い「救いようがない、悲しいだけの反戦映画」という観点が変わりました。この兄妹の間に横たわる思いやる心の美しさや切なさ、セツコの幼児らしい愛らしさ、幸せでいようと努力した彼らのひたむきさに目を奪われました。そして、映像や音楽の、なんと美しいことでしょうか。ラストに流れる「埴生の宿」の英題が、「Home, sweet home」ということも初めて知ったのですが、二人が暮らし、節子が静かに死んでいった、あの貧しい横穴が、「Home,Sweet home」の調べと共に、つぶさに映し出されるシーンには、鳥肌が立ちました。
これは、本当に見るべき映画です。
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