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火の鳥と幾千の夜を (ライムブックス)
 
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火の鳥と幾千の夜を (ライムブックス) [文庫]

リサ クレイパス , Lisa Kleypas , 琴葉 かいら
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 950 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

殺人罪で祖国ロシアを追われ、ロンドンへと亡命したニコラス公爵。7年の歳月が流れ、彼は生まれもっての美貌と桁外れの財力でロンドン社交界の女性を虜にしていた。しかしニコラスの心は誰にも揺らぐことはなかった。ただ一人、エマをのぞいては。ロシアの伝説の火の鳥のごとく真赤な髪をなびかせる彼女は、ストークハースト家の令嬢。出会った頃はまだおてんばだった少女も、いまや美しい大人の女性へと成長していた。彼女と結ばれることこそ運命―。エマと出逢った瞬間からそう信じ、ようやくその想いは実を結んだ。しかし、氷の心を持つことで過酷な人生を生き抜き、手段を選ばず欲しいものを手に入れてきた彼には、本当に手に入れたいエマの心も、愛し方さえもわからず…。暗い一族の歴史を背負う、冷酷なロシア貴公子が最後にたどりついた愛とは!?―。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

クレイパス,リサ
これまでに多数のロマンスを執筆し、12カ国語に翻訳されている。1985年にミス・マサチューセッツに選ばれ、アトランティックシティで開かれたミス・アメリカ・コンテストにも出場した。ウェルズリー・カレッジで政治学を専攻したあと、21歳で処女作を出版。作品は「ニューヨーク・タイムズ」、「USAトゥデイ」、「パブリッシャーズ・ウイークリー」などのベストセラー・リストの常連である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 471ページ
  • 出版社: 原書房 (2012/2/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4562044268
  • ISBN-13: 978-4562044269
  • 発売日: 2012/2/10
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 59,084位 (本のベストセラーを見る)
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『眠り姫の気高き瞳に』で、“弟ミハイルの死の復讐にとりつかれた男”として登場した、ロシアの公爵ニコラスが今回の主人公。
ミハイルの不幸な死と、ロシア当局の拷問によって心身に受けた傷に、いまだ人知れず苦しみ続けるニコラス。
愛を拒絶することで正気を保ってきた、手負いの虎のようなニコラスが、人を愛せるようになり、家族とともにしあわせになるための努力をしようと思える
ようになるまでの姿が、彼の前世や、前世での悲劇的な愛の物語を絡めながら、描かれています。

ミハイルを人格破綻から救えなかったこと、ミハイルを冷酷な父親の残虐な仕打ちから守れなかったこと、ミハイルを不幸なまま死なせてしまったことは、
彼の死から7年以上経過してもなお、ニコラスを責め苛んでいます。
傍目には華やかな生活を送りながらも、凍りついたニコラスの心を動かすのは、ただエマの存在のみ。
エマに執着するニコラスは、彼女の身も心も所有しようと画策しますが、彼女と接する時間が増えるにつれて、不可思議な白昼夢を見るようになり、心を
ひどくかき乱されるようになります。
白昼夢を見るたびに、自分が崩壊していくような、自分が自分でなくなるような怖れを感じるニコラス。
エマへの渇望と、エマによって動揺する自分自身への嫌悪に引き裂かれるニコラスは、自分の正気を保つため、エマを自分から遠ざけるために、彼女を
傷つけずにはいられなくて…。

エマは、ニコラスと初めて出会ってから7年が経過し、20歳になっています。
物語の前半のエマは、自分の魅力に自信がもてない未成熟な女性です。
彼女は「自分を愛してくれる男性はひとりだけ。そのひとりを父親が追い払ってしまった以上、もう自分が男性に愛されることはない。結婚もできない」と
思い、ニコラスの求婚に応じます。
ニコラスと深く関わっていくなかで、エマは女性としての喜びに目覚め、悲しみや苦しみを味わい、自分の愛や本当の自分自身と向き合い、堂々たる大人の
女性へと成長を遂げていきます。
エマの成長もこの作品の読みどころのひとつ。後半のエマは、ほれぼれするほど魅力的です。

余談ですが、今回のルークとニコラスの姿に、『憎しみもなにもかも』『悲しいほどときめいて』のロスとニックの関係を思い出しました。
愛する女性(上記の作品ではソフィア、今作ではエマ)のために、お互い不本意に思いながらも手を結ぶ男たち。
お互いに強い敵意と不信感を持ちながら、同時に相手を自分と互角にたたかうことのできる男、愛する女性を命をかけて守れる男として認めてもいる、
そういう男同士の関係がとても素敵でした。

読みごたえはたっぷり、魅力もたっぷり。
しかし、ヒーローの前世が大きく関わるストーリーも、冷酷でダークなヒーローも、通常のヒストリカル・ロマンスからすると異色の作品です。
読者の好みによって、評価が分かれる作品だと思いました。

『眠り姫の気高き瞳に』を未読の方には、ぜひ一読をおすすめします。
ニコラスというキャラクターや、ニコラスとエマの間にある運命的なつながりが、より理解できるようになると思います。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By トップ500レビュアー
Amazonが確認した購入
ヒロインのエマが12歳の時、ニコラスは彼女を求める男となり、ついに彼女が20歳に美しく成長した時、恋敵を蹴落とし、彼女を手に入れます。しかし、悲惨な幼少期、凄絶な拷問を経て祖国を追放されるという、あまりにも過酷な人生を送ってきたこのダークヒーロー、エマを前に渇望と憎悪の二重基準。ニコライがエマを「求める男」から「愛する男」へと変わっていく姿が、この物語のテーマの柱です。

ピョートル大帝期ロシアにおける「前世」が、現代の二人を結びつけ、愛と悲劇を下敷きに、ロシアの、あの、なんとも形容しづらい深い昏さと薄暗い闇が二人を包み込みます。
このあたりの描写は、流石としか言いようありません。
全てを思い通りに操るかつてないダークヒーローは、エマへの想いを前にして、自分を馭することができません。
そこに織り込まれるように描写されるニコラスの形容は、黄金の虎を思わせます。
豪奢にして、危険…だけども、だからこそ、見とれずにはいられない、そんな。
ですが、ニコラスの心に触れたくても、そこまでの勇気と包容力はまだない、エマ。
お互いに拒絶しながらも、ある瞬間からお互いに手を伸ばしあう二人の姿が、美しいです。
そして、見どころは!
ニコラスが自分のためだけに生きようとした時、エマがそんな彼を認めて信頼しようとした時、はじめて、二人の運命が見えてくる、その時。
丁寧に語られる凄絶な背景が、二人のゆっくりと重なる運命をより輝かせて見せてくれます。
見事な、ロマンスです。
特に、エマから無邪気さを奪ってしまったニコラスが、エマに愛を求めるあたり、ある意味勝手なお人だと腹が立つ一方で、その我慢強さと健気さに、じいんっとくること請け合いです。

美貌と財産と公爵という地位と…これだけ比類ない貴族として描かれる冷酷ヒーロー、珍しいですね。
しかもご本人、そういった付随するものを取り払っても、おそらく、この圧倒的な存在感は変わらないでしょう。
ですが、読み進むにつれて、そんな凍てついたロシアそのものを象徴するようなこのヒーローが、愛を知らない訳ではなくて、愛を恐れて慄いているのだと分かった時、何やら、とても愛おしいお人だなあと、不覚にも(笑)思ってしまいまシタ。
前の『眠り姫の気高き瞳に』で、ニコラスがエマに贈った手負いの子虎、要所要所で出てきます。あ、良かった。無事に大きくなったんだなあと(笑)ほっと安心。しかも、この物語の象徴的存在に成長。素晴らしい登場動物の一つです。
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10 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
『眠り姫の気高き瞳に』のヒーロー・ルークの娘エマがヒロイン。
今回のヒーローのニコラスは『眠り姫…』ヒロインをさらった、残酷な面のある美貌のロシア公爵。
背の高さに劣等感をいだき、動物愛護や菜食主義で独特なエマが、貧しい貴族のアダムとの結婚を周囲に反対され、ニコラスの結婚に飛び込むが…。
物語は結婚前・結婚後・前世・その後に大きく4つに分かれる。
ニコラスの残酷で愛を知らない面は、殺された弟に対する父親の所業とかによると思っていたが、思ったより前世の比重が大きく、ヒストリカルからずれすぎてるような気がして、ちょっと不満。
前世を思いだしていきなり改心じゃあまりにもご都合主義で安易?
そうは云っても強引にでもエマを求めるニコラスのホットな場面も、そんな自分を恐れる気弱な場面も、充分楽しめました。
ただ、クレイパス作品にしては評価低めで、★4.2
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