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火の賜物―ヒトは料理で進化した
 
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火の賜物―ヒトは料理で進化した [単行本]

リチャード・ランガム , 依田 卓巳
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,520 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

われわれは、いかにして人間となったのか?
人類の起源をめぐる、壮大な文明史


人類が滅亡せずにすんだのも、小顔で八頭身になれたのも、
みんな料理のおかげだったのか!(荒俣宏氏 推薦)

「火」と「料理」こそがヒトの脳を大きくさせ、女性の役割を変えた!
今まで語られなかった人類進化の新しい世界 (久保田競氏 推薦)

内容(「BOOK」データベースより)

われわれは、いかにして人間となったのか?人類の起源をめぐる壮大な文明史。

登録情報

  • 単行本: 262ページ
  • 出版社: エヌティティ出版 (2010/3/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 475716047X
  • ISBN-13: 978-4757160477
  • 発売日: 2010/3/26
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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By 迷亭 トップ1000レビュアー
形式:単行本
『朝日新聞』『日経新聞』の書評などで話題になっている本。

長谷川眞理子さんの書評にあるように、この本では

「人類進化に火が重要な役割を果たした」と述べているのではなく、
「火の使用によってヒトになった」と述べており、
まさしく、「新たな人類進化論」ともいえるような、壮大な本である。

本の最初の部分では、「火を通さないもの」ばかりたべていると、
体にどのような影響が起きてしまうのか、が紹介されており、
生食の危険性が述べられている。(ヒトや動物での実験を元にしている)

4章からは、人類の起源と火の使用、そして料理の起源等について、
さまざまな調査や文献をもとに、文化人類学的な魅力的なストーリーが
展開される。(狩猟採集民族の話なども、興味深い)

後半では、料理と家族の関係(男女の役割分担のはじまりや、料理が
いかにしてヒトに時間的余裕を与えたか、など)や、料理と脳の関係等
についても解説される。

この本を読んで、個人的に気になったのは、現在、僕たちの食べている
食べ物のカロリーについてである。

食物のカロリー計算というのが、どのように発展してきたのか、という
話が紹介されているが、現在のやりかたでは、大きな限界があることが
よくわかる。

やわらかいものばかり食べていると、太りやすいというのも
自分の食生活を考え直すうえで、非常に勉強になった。

翻訳も非常によみやすくてオススメ。
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By しらま VINE™ メンバー
形式:単行本
ヒトの脳はなぜここまで大きく発達したのか。その秘密は、消化という作業を料理によって一部「外部委託」できたことにあった。肉であれ野菜であれ卵であれ、生のものを消化するのは非常にエネルギーのかかる作業である。しかし、火を用いることによって、その負担が大幅に削減できるだけでなく、含まれる栄養素の利用効率も格段に上がるらしい。それによって、ヒトの消化器官は小さくコンパクトで済むようになり、余ったエネルギーが脳の発達に振り向けられ、脳自身もまた、贅沢にもその活動に大量のエネルギーを利用することができるようになったというのだ。

ヒトは十分に進化しきってから料理を編み出したと思いがちだが、実際には料理を前提とした身体に進化してきたというのは意外である。事実、人間は唯一、生食では健康に生きていけない生命体のようだ。また、男は狩猟、女は料理という役割分担が幅広い原始的部族に見られる理由も、料理にかかるコストとリスクを考えれば当然の帰結だったらしい。考古学、人類学、生物学、栄養学など、引き合いに出される分野も文理に渡って幅広く、栄養や消化に関する研究史としても興味深い一冊である。

で、ここからは本書ではあまり触れられていない点だが、文明人は、ヒトを進化させたこうした諸々の要素とどう向き合うべきかを考えるべき段階にきているのではないか。例えば、エネルギーの利用効率を高めることがヒトの進化につながったとはいえ、我々文明人はその効率を高めすぎたことの弊害に悩んでいる。脂肪の過度な蓄積と、咀嚼力の低下による脳機能の衰えがその一例だ。また、調理技術やさまざまサービスの発達によって、料理にかかるコストとリスクが軽減されたため、原始時代の様な男女の役割分担は必ずしも社会と家庭の最適解とは言えなくなってきた。いまさら原始時代の生活や文化に戻ることはできないし、その必要もないが、議論の前提や出発点として、本書の示すストーリーは押さえておくべきだろう。
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形式:単行本
「ヒトが火を使ったのではなく、火を使うことでヒトが作られた。」という仮説を様々な角度から検証した力作。

ヒトと類人猿の違い つまり
 1 大きな脳と退化した消化器官
 2 類人猿には存在しない家族間の食物の分かち合い、男女の分業
 3 木登りには向かないが長距離の移動に適した大きな体と体毛の減少

これらの変化のすべてが火の使用と結びつけて語られる。


ヒトが大きな脳を獲得した要因として、「群れで生きるために高度な知性が必要とされたこと」があげられるが、群れを作る霊長類のすべてが賢くなったわけではない。賢くなった霊長類は消化器官が小さくなっている。ヒトに限らず、消化に使うエネルギーを脳へ向けることによって、霊長類の脳は大型化する。だから、脳の大型化には食事法の変化がともなっている。そこで肉食があげられるのだが、ヒトの消化器官の変化を肉食だけで説明することはできない。ヒトは肉食動物と違って肉だけ食べて生きてはいけない。ヒトの脳の大型化は、料理によって消化されやすく高エネルギー化した食事によっているのだ。

生のものを食べるチンパンジーは1日6時間を咀嚼に費やし、それだけ噛んでも消化に時間がかかるために、食後の休息を必要とする。したがって、成功するかどうかがわからない狩りなどに時間を費やすことはできない。狩猟採集民の男性は、家に帰れば料理された食事を保証されているために、存分に狩りができる。さらに料理された食事は高カロリーで咀嚼の手間が省けるため、争ってでも奪いたい貴重品であり、女性は体力に劣るためにその貴重品を守れない。ここに女性が料理を作り、男性がそれを守るという男女の分業が成立する。

火によって暖が取れるようになったために体毛が薄くなり、長時間運動しても体温が上がりすぎてしまうことがなくなったし、捕食者から身を守れるようになったために、樹上で寝る必要がなくなり、体が大型化した。

感想
最近、ベジタリアンになって、ローフードにも興味を持ったため、料理された食物がヒトを作ったという本書の主張に興味を抱いて読み始めた。本書の主張は十分に納得できるもので、ローフードを試す気はなくなった。ローフード推進派の旗印になっているイヌイットの生食文化の報告が、本書が指摘するように誇張されたものであるなら、怪しげな酵素などを持ち出すローフード派の主張に見るべきものは見当たらない。だからローフードに関する本を読む気もなくなった。
ダーウインは「料理は、言語を除けば人類が生み出した最大の発明である。」と主張したようだが、ヒトと動物を隔てたのは料理だった。料理は言語に匹敵するくらい素晴らしい発明だったという主張は新鮮で、興味深いものであった。
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