前の巻が、アレスにどえらい困難が降りかかるような感じの終わり方だったのですが、蓋を開けてみたらパンドラの助言で難なく危機を回避していくので、少々拍子抜けでした。また、純粋にアレスの命が狙われるので、アレスにとって「都合は良いが最良ではない」助言をするというパンドラの味があまり出ていないのが残念でした。アレスにとって都合が良い「だけ」の助言を連発されると白けてくるので、あまり多用はしてほしくないです。
今回、アレス視点の描写は色々と読んでて痛々しく、特に最後の戦いは白けさえしました。このあたりは好みかもしれませんが、個人的に最後の戦いは完全に許容範囲外でした。一方、王国軍の新将軍就任を巡って貴族世界の勢力図の一端が垣間見れたり、解放軍側の描写は相変わらず貧乏臭くて腹黒かったりと、アレスの近辺以外は読みごたえがあって面白いです。