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灘校 なぜ「日本一」であり続けるのか (光文社新書)
 
 

灘校 なぜ「日本一」であり続けるのか (光文社新書) [新書]

橘木俊詔
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 798 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

・関西の一名門校にすぎなかった灘校が、なぜ受験界の王者になりえたのか?
・卒業生の4分の1は医師、国際数学オリンピックで数々のメダル受賞、ノーベル賞受賞者の野依良治を輩出...といったように、なぜ理科系に強いのか?
・遠藤周作、高橋源一郎、中島らもetc.の異才を輩出した校風とは?
・「成績2桁を死守せよ」という激しい競争のなか、「落ちこぼれ」たちは、どんな人生を歩んでいるのか?

1学年あたり約200名という少数精鋭主義を考慮すると、東大合格者率や国公立医学部や京大への進学実績において、灘校は「日本一」といえる。
本書は、創立から現在にいたる歴史をひもときながら、数多くのOBにインタヴューをしたり、現役灘高生にアンケート調査を行ったりして、その秘密に迫った。格差社会論の代表的論客が、中・高一貫校やエリート教育の功罪を徹底検証する。

内容(「BOOK」データベースより)

1学年あたり約200名という少数精鋭主義を考慮すると、東大合格者率や国公立医学部や京大への進学実績において、灘校は「日本一」といえる。本書は、創立から現在にいたる歴史をひもときながら、数多くのOBにインタヴューをしたり、現役灘高生にアンケート調査を行ったりして、その秘密に迫った。格差社会論の代表的論客が、中・高一貫校やエリート教育の功罪を徹底検証する。

登録情報

  • 新書: 256ページ
  • 出版社: 光文社 (2010/2/17)
  • ISBN-10: 4334035515
  • ISBN-13: 978-4334035518
  • 発売日: 2010/2/17
  • 商品の寸法: 17.8 x 11 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
全体を通しての感想だが、
まず、著者のイメージする灘校像があり、それに近づけるべくデータを取ったのではないかという印象がぬぐえない。
だから、自分の思いとは違うことに関する考察は驚くほど浅い。
例えば通塾率。
本当に塾・予備校を利用している生徒がどれだけいるか。
鉄録以外の塾・予備校については、籍を置いて模試を受けるだけ、あるいは自習室を利用するだけという使い方をしている生徒が多いというのは、灘校内では、ほぼ常識である。
ちなみに、灘校生は予備校の特待生で基本的に予備校代は無料のことが多い。

また、近年の灘を語る上で避けて通れないのが、
浜学園、希学園という小学生向けの塾の存在である(灘校生の6割がこのどちらかの塾の卒塾生・希は浜から独立して出来た塾)。
関西中学受験界では、「浜+希=110名」の法則というのがあるぐらいである。
この塾の存在が、今の灘校生にどれだけ大きな影響を与えているかというところまで踏み込んでほしかった。
私自身は、浜学園が灘中合格者日本一をとったことと、
灘が東大合格者日本一の座を開成に明け渡したこと
(医学部志向の増加)は大きな相関関係があると思っている
(それまでは、灘は天才のみが集う学校であったが、
浜の徹底した復習主義とにわかには信じがたい勉強時間により、
天才ではない子どもでも努力で合格できる学校に変貌を遂げた。
つまり、努力で入ってくる子が増えた分、天才が少なくなった)。

また、著者は、灘入学者は誰もが自分が一番だと思っているらしい。
ところが、実際の灘入学者は、自分が一番なんてことは大多数の生徒はさらさら思っていない。
彼らは、受験前から塾で細かくクラス分けされ、上には上がいることを知っている。
それゆえ、この学校には価値観の多様さを認める校風があるのだ。
そんなことは、合格最低点と最高点が500点満点のテストで100点近く違うということからもわかるはず。

まぁ総じて、考察は浅いし、灘の魅力の半分も語れてはいない。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 灘出身で現在京大名誉教授(1943年生)の著者が母校について卒業生にインタビューして書いた本。灘については出身者の和田が時折書いているが、自身の経験範囲内でしか書いていない和田と比して幅広い(割と最近の卒業生へのインタビューが多いのは驚かされた)卒業生に対しインタビューを行い、割と灘の雰囲気がでているのではないか。灘の教師は筑波大附属駒場に憧れている、など知られざるエピソードも多いので、読んで参考になった。優秀な卒業生が医学部に偏っているのを嘆くなど、バランス感覚もよい。
 ただし、著者の教育に対する知識(経済専門だからしょうがないが)ははっきりいって古いし、浅い。著者は理系出身は社会的地位を築けないのに灘が理系に偏っているのを嘆いているが、近年文系の地位は大幅に下落し、ボストンコンサルティングなど従来文系のイメージの強い就職先も理系をどんどんとっている(なんど理三学生の青田買いまでしている!)しこれから先は流行でなく理系が就職に有利になる。加えて、著者は灘高の学生の多くが塾に通っている、と驚いているが近年の進学校は学生の切磋琢磨が存在の第一義であり、教育は塾のほうがノウハウも高いのでそこはわりと進学校の教師もわりきっているのである。その辺は著者と現代の世代のギャップであろう。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By BCKT
形式:新書
第一部 内側から覗いた灘校
_第1章 灘高はいかにして名門校となったか
_第2章 華麗な人材輩出と異色な卒業生
_第3章 現代灘高生気質
第二部 灘校と名門校のこれから
_第4章 世界のエリート校,日本の名門校
_第5章 中・高一貫校の将来を予測する

たちばなきとしあきは1943年(兵庫県)生まれ。灘高等学校を経て、小樽商科大学商学部卒業(67年,24歳)。阪大で修士課程修了(69年,26歳)。ジョンズ・ホプキンス大学大学院博士課程修了(Ph.D,73年,30歳)。阪大(助教授)を経て、京大経済研究所(助教授,79年,36歳,86年教授(43歳))。同教授(03年,60歳)、定年退任(07年,64歳)、名誉教授、同志社大学教授。日本学術会議会員。元日本経済学会会長。『家計からみる日本経済』(04年,石橋湛山賞),

本書は,1927年創立,翌年開学された灘高等学校・灘中学校を歴史的かつ現代的な視点から分析したものである。07年,この「日本一」の学校は80周年を迎えた。本書で用いられている「灘校」という名称は一般的なんだろうか? 「灘高」ではないのだろうか?という素人疑問はある。ま,中学校を包含する名称にしないとだめだからだろうけど。

 著者が灘を「日本一」と呼ぶ理由は,東大合格者数が日本最大だから。これには内部要因と外部要因があるとみていることが本書構成からわかる。私の見立てで精選すれば,内部要因としては二つ。一つは,関西という人口稠密な領域から優秀な生徒をリクルートできていること。もう一つは,関西では灘だけが東大志向生が多いという事実だ。関西のほかの名門高校は京大を目指すからだ。外部要因としては一つ。東京都の学区制の再編だ。当時は日比谷高校や西校,新宿校などにバトルロイヤルで進学していた優秀な生徒たちが学区に縛られるようになり,東京都では,すべての高校が均質的な生徒を入学させるようになった。とうぜん一校あたりの東大合格者数は減少する。相対的に,従来型で生徒募集に成功している高校は合格者数の絶対数に変化がなくても,順位は上がる。

 面白いのは――本書の瑕疵とも思えるが――副題に「なぜ『日本一』であり続けるのか」とあり,読者には学校のフロー的側面=授業に焦点が当たっていると予想させるのに,実際に灘校が全国一になった理由としては,授業要因がコラムの形でしか載せられていないことだ。数量化できない要因を捨象している。社会科学者として至極尤もだ。

 本書の将来予想は,学歴社会が緩むというものだ。著者がいう「学歴社会」とは,高偏差値大学卒業生が威信の高い職業に就けるという定式だが,この定式が揺らぐということだ。たしかに,在学者向けアンケートによれば,灘に進学した最多の理由が,「周囲の勧め」というのだから,むべなるかな。自分の進学先を自己決定しない,自己決定したことを隠避するという傾向は,決定に関する責任を転嫁する余地を残すから。この著者には『東京大学』という著作がある。評者未読だが,どうも高偏差値大学卒業生が,従来のような威信の高い職業に就けない,就いても長続きしないなどの事例を摘出したのであろうか。

(1269字)
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