大変、重いテーマを取りあげているので読み終えるのに相当の努力がいった。この本は、表題にもあるように日本共産党と中国共産党との間の理論会議で、不破哲三氏が中国側の質問に答え、語ったことをまとめたものである。
中心テーマは、一昨年のアメリカ発による世界同時経済危機をどう見るか、その分析にあたって科学的社会主義(マルクス主義)理論の有効性はどうか、などである。質問にたいして不破氏は、様々な事実に基づくデータも示し説得力豊かに回答しているが、その内容はこの場ではとても書き尽くせるものではない。
折しも、我が国では戦後長きにわたった自民党政治が退場し、民主党中心の政権が誕生した。その前途は紆余曲折が予想されるが、新政権が抱える様々な内政、安保・外交の将来を長いスパンで考えたとき、この著書は多くの示唆を与えてくれているように思う。