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潤一 (新潮文庫)
 
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潤一 (新潮文庫) [文庫]

井上 荒野
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

伊月潤一、26歳。住所も定まらず定職もない、気まぐれで調子のいい男。女たちを魅了してやまない不良。寄る辺ない日常に埋れていた女たちの人生は、潤一に会って、束の間、輝きを取り戻す。だが、潤一は、一人の女のそばには決してとどまらず、ふらりと去っていく。小さな波紋だけを残して…。漂うように生きる潤一と14歳から62歳までの9人の女性。刹那の愛を繊細に描いた連作短篇集。

内容(「MARC」データベースより)

26歳の青年・潤一。誰とでも寝る男、生来の自由人、糸の切れた凧のような人生を送る男、そしてどこか憎めない…。62歳から14歳までの9人の女たちの人生を、潤一を軸にして綴った連作短篇集。『ウフ』連載を単行本化。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 244ページ
  • 出版社: 新潮社 (2006/11)
  • ISBN-10: 4101302510
  • ISBN-13: 978-4101302515
  • 発売日: 2006/11
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
 年齢も立場もばらばらな9人の女性が、潤一を語るという設定の、連作短編集です。なんとなく、先に川上弘美の『ニシノユキヒコの恋と冒険』を読んでいたので、また同じようなものかなと思っていました。が、よかったんです、これが。潤一は本当にいいかげんにみえる。潤一は女が好き、セックスも好き。読んでてじれったくなるのは、一人一人の女性は、それぞれに潤一を語るのだけど、読み手はそれを一並びにみているからでしょうね。でも、私が一番気に入ったのは、最後の「潤一」の章。“俺は、何でも長続きしたためしがない。”と自己を語る彼は、案外真面目。漂うように生きている潤一でも、“あの角まで 行けるか。その先まで行けるか。”と突き動かされていくところに、若さとか純粋さを感じてしまいます。井上荒野は初めて読んだけど、うまい!と思いました。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
よく知らない作家だったけれど、帯の文章に惹かれてみ始めたら、これがおもしろいのなんの。構成といい把章といい申し分なし。いやあ驚いた。連作小説になっていて全部で10篇の短篇が収められている。全部に「潤一」という青年が登場するという仕組み。この潤一とい存在がなんともいいんですねえ。天然の自由人(定住ず、定職にもつかず)の彼が出会うのは少女(14歳)ら人妻、そして62歳の未亡人まで9人(各短篇一人)彼と出会う(セックスも含めて)女性たちの人生が実見事に描かれていて、この作家の実力には舌を巻かざを得ません。こんないい小説、読まなきゃ損。絶対の勧めです。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
何だか哀しい 2004/6/14
By moripu
形式:単行本
私も「ニシニユキヒコの恋と冒険」に似ている…と思いました。
けれど、最後に『潤一』自身の章を持ってきたところがこの物語の巧いところだと感じました。結末を読者に委ねない、というか。そういう描き方が嫌いな人もいらっしゃるでしょうが…

一見すると「女にだらしない男」とそういう男に「まんまと引っかかってしまう女たち」の話なんですが、そうした男と女両方を憎めなくなってしまうような力がこの小説にはあります。潤一と女たちの間にはそれぞれ「避けがたく引かれ合ってしまった感」があり、それが何だか哀しい…

「あの角まで行けるか」「その先まで行けるか」そんなことを言いながら、潤一はどこまで行くんだろう…そんなことを考えると、やっぱり哀しい。

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