今まで、いろいろとヤクザの本を読んできた。
大物ヤクザの自伝だったり、有名なノンフィクション作家のものも読んできた。
「実践 ヤクザ交渉術」的なものも読んだが、
いずれにしても、この本のような距離感の本はなかった。
ヤクザそのものが書くか、評論家が書くか、という印象だった。
しかし、この本は、偶然、ふとした思いつきから
実話雑誌に入り、一時期はヤクザに心酔し、その後、心境の変化はあるが、
ヤクザが住む町の住人になったり、元ヤクザや元・愚連隊の大物と
一緒に住むまでになる、編集者の懐古談であり、観察記である。
おもしろくないはずがない!
著者によれば、ヤクザ業界も、暴力団組員も、実話雑誌も
未来は明るくないという。
確かに、この本に出てくる暴力団組員は、数多く自殺したりしている。
福岡県警なども、総力をあげて、戦っているようだ。
しかしこの本でも少しふれられているが、
日本の暴力団は海外にも進出している。
それにNHKの番組がとりあげていたが、
新興株式市場に上場しているような企業に出資し、経営権を握ったり、
株価操作をしたりしている。
暴力団の今後については、これからも、この著者にリポートしてもらいたい。
できれば、海外の情報についても、書いてもらいたい。
NHKは、この分野ではがんばっていたが、テレビの民放局は
ほとんど暴力団をとりあげない。
雑誌や書籍のメディアにがんばってもらいたいものだ。