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漫画映画(アニメーション)の志―『やぶにらみの暴君』と『王と鳥』
 
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漫画映画(アニメーション)の志―『やぶにらみの暴君』と『王と鳥』 [単行本]

高畑 勲
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,625 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

高畑監督が自らの作品作りの原点とするフランスの漫画映画『やぶにらみの暴君』。三〇年の歳月を経て、作者たち―監督ポール・グリモー、脚本ジャック・プレヴェール―は、それを『王と鳥』という映画に作り直した。なぜ、彼らはそうしなければならなかったのか?そしていま、その映画が問いかけるものとはなにか?作者たちの烈々たる志のもとに、一本の漫画映画がたどった驚くべき数奇な運命と、作品制作をめぐる壮大なドラマを追う。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

高畑 勲
1935年三重県生まれ。アニメーション映画監督。東京大学仏文科卒業、1959年東映動画入社、1968年映画『太陽の王子ホルスの大冒険』を初監督。1985年宮崎駿らとスタジオジブリ設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 286ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2007/5/30)
  • ISBN-10: 4000220373
  • ISBN-13: 978-4000220378
  • 発売日: 2007/5/30
  • 商品の寸法: 20.2 x 15 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
高畑勲監督が漫画映画の道に進ませた『やぶにらみの暴君』≒『王と鳥』の魅力を

申し分なく書き記した本です。

『やぶにらみの暴君』で大きな衝撃(序章)、

『やぶにらみの暴君』が作者グリモーとプレヴェールに否定されてから

『王と鳥』が「改作」されるまでの数奇な経緯(第一章)、

『やぶにらみの暴君』の先見性(第二章)、

両作品の映像表現における相違点(第三章)、

作者グリモーとプレヴェールの人となりと彼らの諸作品(第四章)、

そして社会に貢献するアニメーションの役割(終章)、のように展開していきます。

高畑監督は基本的に『やぶにらみの暴君』の方が

『王と鳥』よりも出来はいいとしています。

しかし、『王と鳥』は世界の仕組みを分かりやすく

観客に伝えることに関しては『やぶにらみの暴君』よりも

成功しているとしています。

その世界の仕組みを伝えていた作者たちの先見性について

書いた第二章では、多少政治的ですが、

昨今の世界情勢について高畑監督が抱いている危機感が

ストレートに伝わってきました。

第三章では二つの作品の演出について専門的に語っており、

アニメーターを目指している人、アニメに興味を持たれている方

には一読をお勧めします。

特に、高畑監督の音響や音楽に関するこだわりには驚異的でした。

終章においては、「癒し」や「励まし」ために作られる

単なる消費財としてのアニメーションに違和感を表明しています。

高畑監督は、アニメーションによって現実の世界の仕組みについて

観客(特に子どもたち)に考えさせ、彼・彼女が自立し、

かつ充実した人生を歩む人間になることを願っています。

終章もアニメ志望者・関係者に読んでもらいたい箇所でもあります。

子どもたちに本当のものを見せようとし続けたポール・グリモーの志が

高畑勲監督にまで受け継がれていることが見えてきました。
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9 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By akimama
形式:単行本
宮崎アニメも好きですが、数年前から高畑監督の作品が凄く気になり始めました。
「アルプスの少女ハイジ」や「母を尋ねて三千里」を観て育った私たち世代は
既に親世代となり、早い人では、その子ども達は思春期に入ります。
「高畑さんはどうして宮崎さんと一緒にお仕事をしないんだろう。」
そんな素朴な疑問から、この著書を手に取りました。

残念ながら「王と鳥」は未鑑賞ですが、そんな私でも、この著書から
かの映画の投げかける問いと、その奥深さ、恐るべき先見性がよく判りました。
と同時に、それを見事に理解させてくれる、高畑監督の構成力の素晴らしさに
感服しました。まさに、脚本家の妙なのだと感じた一冊です。

「我を忘れず、本当の意味での自分の五感をフルに生かして映画を
見つめて欲しい。世の中の構造を見破って欲しい。」

高畑さんの漫画映画に人生を掛けたであるが故に言える、迫力の言葉に
何度も文章をなぞって読んでしまいました。
ああ、そう言えば、ハイジもマルコもそうだった、主人公達の行動や発言に
時にはらはらし「何でそんな事するんだ!」と歯がゆく幼心に思った事を
鮮明に思い出しました。

高畑監督、お願いですから、もう1本、是非是非漫画映画を作って下さい。
私たちの子ども達の為に。そして、親になりきれない愚かな親世代へ
「そんな事でどうする。」と怜悧にカツを入れて下さい。今度こそ、きちんと
意味を受け取りたい、読後にそんな思いの残る、貴重な一冊でした。
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