日本では今日、毎年60万人以上が新たに「癌」患者として診断され、30万人以上が
「癌」で死んでいる。つまり、「癌」の半分は、手術、放射線、ケモという常套
手段 (いわゆる「標準治療」あるいは「西洋医学」) のみでは、治らないという
ことをはっきり物語っている。そこで、その欠陥を補う「補剤」として、漢方薬、
健康食品、「サプリ」などが癌の「代替」治療の手段として、世の中で見直され
ている。
この本は、癌治療の「補剤」としての漢方薬の役割について、20年近く「漢方」
で癌治療を専門にやっているクリニックの院長である著者が、その豊かな臨床経
験を生かしながら、その現状と、「漢方」が癌治療に有効であることを示す「科学
的な」証拠(エビデンス)を幾つか(「参考文献」付きで)紹介している。癌治
療における漢方の役割は、主に2つに分けられる。その内で大半は、ケモによる
副作用(免疫機能の低下)を軽減して、患者に(感染に対する)抵抗力と自然治
癒力を与えることにより、延命を促すことである。
もう1つは、末期的(既に「転移」が進行中の)癌で、西洋医学では最早手に負
えぬ物を、癌細胞を直接殺しうる、あるいは、患者のQOL(生活の質) を高め
得る、いわゆる「アダプトゲン」(ストレスに対する体の適応能力を高める) 作用
を持つ漢方で、延命を図ることである。私自身は、この後者 (アダプトゲン) の
部類に属する物に、特に注目することを奨励したい。
というのは、本書で紹介されているいくつかのアダプトゲン中、霊芝(マンネン
タケ)、紅景天(岩弁慶の根茎)、ロジオラ・ロゼア(シベリア山岳の人参)などは、
癌の7割以上 (特に、ケモがほとんど効かぬ「すいぞう」癌や大腸癌などを含む、
大半の固形癌) の増殖に必須な「PAK」と呼ばれるキナーゼ(蛋白燐酸化酵素)
を遮断するからだ。「PAK」遮断剤は、癌細胞を直接殺すばかりではなく、固形癌
の増殖に必須な血管新生や癌の転移も抑える。市販されている「PAK」遮断剤の
中で癌治療の「補剤」として、最も広く民間で使用されているのが、ミツバチが作る
漢方「プロポリス」である。プロポリスは、「PAK」遮断ばかりではなく、
免疫機能を高める働きをもち、安価で、かつほとんど副作用がない。
本書によれば、漢方薬とは、種々の生薬 (薬理作用のある天然物) を組み合わせて、
その相乗効果を狙った「複合」薬である。プロポリスは、「漢方医」に代わって、
一億年ほど昔から、「ミツバチ」がその幼虫たちを外界からの感染やストレスか
ら保護するために、種々の植物の若芽や樹皮から抗生物質(生薬)を取捨選択し
て創り出した「複合」薬である。それを、今から4千年ほど昔の古代エジプト時
代に、人類が再発掘し、その素晴らしい薬効を古代ギリシャ時代の医学の祖「ヒ
ポクラテス」が西洋に初めて紹介したものである。従って、非常に長い歴史を誇
る「漢方薬」と言える。プロポリスの「抗癌作用」(癌を直接殺す機能) が初めて
科学的に証明されたのは、今から20年ほど前で、ドイツ薬局方には、かなり以
前から「医療薬」として、正式に登録されている。 残念ながら、封建的な日本
の医学界では、プロポリスへの認識が極めて薄い。従って、「ケモ」に幻滅した
末期癌患者の多くは、医者に黙って、プロポリスを経口しているケースが多い。
「白い巨塔」ではない「開かれた医学」を確立するためにも、癌やNF治療医の
「再教育」(偏見打破) が早急に望まれる。。。