「読み」だったら9割方読める、でも「書き」となると2割も書けないという人にはお薦めです。
本書の約9割は書き取り問題で、「書ける漢字は読めるはず」という著者の考えがそのまま本書の構成に表れています。
本書の長所
・文字が大きくて見やすい
他の大学受験、漢字検定用の問題集と比較して、解答の文字が大きく書かれています。
文字の輪郭、止め、はね、払いなどが筆順字典並みに見やすくなっていると思います。
・解答の文字が楷書体
これは見過ごせない長所です。
楷書体とは手書きの書体のことで、筆書きのなめらかな自然な軌跡で書かれていて、これを真似て書けば正確な文字が書けるというものです。
一方、他の問題集によく見られたのが明朝体で、印刷物によく使われている、筆文字を抽象化したカクカクした書体です。
漢字を書けない人がこれを見ただけだと、一筆で書くのか二画に分けて書くのか、止めるのか払うのかなど、どのような鉛筆使いをすれば良いのか迷う場面が必ず出てきます。
漢字を書ける自信のある人はこれでも問題ないのでしょうが、漢字を書けない自分の経験では「解答が明朝体の問題集は失格」ということになります。
重版を重ねる人気問題集でも小さい明朝体の文字で解答するものがあるので、購入の際には注意した方が良いと思います。
短所になるかもしれない点を一つ
・解答が赤文字
赤色フィルムで解答を覆って隠す方法を採用しているため、解答は全て薄めの赤文字(朱色)になります。
人によっては若干見にくいかもしれません。
大学受験用に書かれた本ですが、受験生だけが使用するにはもったいない良書です。
漢字検定受験者、漢字を書けるようになりたいだけの社会人の方にもお薦めします。