全二冊中の第二巻である本書は、言霊の信仰・原始法の問題・聖地と祀所・生産と技術・世に在りて・生命の思想とそれぞれ銘打たれた章立ての下、上巻と同じく字義を数珠繋ぎで読み解いていく文体で進んでいく。上巻で示した信仰および呪術的な世界観の下で古代の人々がどんな風に社会生活をすごしていたのかのスケッチを示してくれる。
読み進めていくと、その記述の様子は何か虫瞰的なのでその象徴体系の内部を垣間見ているような気にさせてくれる一方で、鳥瞰的に全体の世界像を捉えてみたいという欲求も湧いて来るのが複雑だった。示されている象徴の森に分け入って考え感じるのは面白そうで、著者の「常用字解」も早速手に入れて少しずつ読んでいるが、白川氏によるパースペクティブを一度じっくり読んでみたくなってくる。
字書などの関連図書と一緒に使えば抜群に面白くなると思う著書。