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そして、本作最大の魅力は後半に至って、演劇文化論にまで話が昇華される点だと思います。
現在の演劇、戯曲というものがどのような地点に存在しているのか、その本質とはどのようなものなのか。こういった点にまで言及した本作は、ただの「演劇入門」である以上に、すでに演劇の世界で生きている人にこそ読んでもらいたい教科書的な名著になっていると思います。
そして、私のように演劇をしたこともなく、舞台にもそれほど観にいったことのない人間であれば、演劇の特殊性を理解できる「入門書」に早代わりすることでしょう。
演劇上級者から初心者まで読める、演劇、戯曲に興味ある人すべてに読んでみてもらいたい一冊です。
平田オリザの戯曲は、自然体の口語で展開する。同時発言なんてのもあり。それらの意図をこの本で知ることができる。著者自身の作品だけでなく、他の劇作家の手法も少しばかり解析しているのが、いい。新書ながら解説の図表も多く、わかりやすい。
ただ、この本を通して何かサンプルになるような戯曲が載っていればいうことなかったのだが、残念ながらそれはなし。新書のサイズにこれ以上を求めるのは無理。まぁ、ここまできっかけをもらったんだから、刺激された読者が、これで何か書かないわけにはいかないだろう。著者のいうとおりに「まずは1本書いてみる」だ。
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