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漂流 本から本へ [単行本]

筒井 康隆
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

筒井康隆のつくり方が、ここに明かされる! のらくろ、乱歩、西遊記、ウェルズ、イプセン、クリスティ、フロイド、セリーヌ、ヘミングウェイ、カント、ハメット、三島、川端、大江、マルケス、ハイデガー……生まれて初めて手にした書物から、創作活動の源泉となった小説、戯曲、哲学、漫画まで、著者自らの半生を追いながら、同時代に触れた書物の来歴を惜しみなく開示する自伝的書評集。大江健三郎氏推薦!

内容(「BOOK」データベースより)

のらくろ+乱歩+西遊記+ウェルズ+イプセン+クリスティ+フロイド+セリーヌ+ヘミングウェイ+カント+ハメット+三島+川端+マルケス+大江+ハイデガー+α=作家生活五十年、その生涯に触れた書物の経験をめぐる書評的自伝の決定版。

登録情報

  • 単行本: 208ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2011/1/7)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4022508337
  • ISBN-13: 978-4022508331
  • 発売日: 2011/1/7
  • 商品の寸法: 17.8 x 11.4 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
筒井さん 2011/1/19
By がい トップ500レビュアー
子供の頃の読書案内三大バイブルといえば、

内藤陳さんの「読まずに死ねるか!」
小林信彦さんの「地獄の読書録」
そして筒井さんの「みだれ打ち涜書ノート」
でした。

この三冊からどれだけワクワクドキドキを
もらったことでしょう!!

筒井さんの久しぶりの読書レビューと
聞いて、楽しみに読みました。
いやあ、むかしとちっとも姿勢が変わって
いらっしゃらない!!

筒井さんは古今の名作・奇作・実験作を、
とことん読みこんでるのに、通ぶった
見識を述べません。
現代文学の最先端だろうと、幼い頃読んだ
「少年探偵団」だろうと、同じ目線で楽しんで
尚かつ、自分の作品に反映させます。

ル・クレジオから西村寿行まで、平たい目線で
語りつくした「涜書ノート」と同じく、
本書にもそんな、筒井さんの文豪ぶらない、
マニアぶらない、読書の愉しみ方と、
創作や思想へ敷衍して行った過程が、年代順に
わかりやすく記されています。

個人的に、生島治郎さんの「黄土の奔流」
がらみの直木賞への意見や、
「俗物図鑑」が阿佐田哲也さんの「麻雀放浪記」
に影響されている、というぶぶんになるほど!
という感じでした。

筒井さんファンでなくとも役に立つレビュー書です!!
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
これは、筒井康隆による、きわめてライトな読書感想文集であり、思ひ出話、回顧録である。

本書を通して、《作家・筒井康隆》がどのようにしてかたちづくられたかが、よく、わかる。大江健三郎が「筒井康隆のつくり方」と銘うって、本書を推薦しているが、そのとおりだと思う。まあ、自伝的書評と考えていいだろう。来歴、交友関係などがよくわかる。いやみな年寄りの自慢話という風も、毛の先ほどもない。また自虐に走ることもない。じつに、さわやかである。

筒井氏が挙げている本は以下のとおり。

田川水泡『のらくろ』、江戸川乱歩『少年探偵団』、弓館芳夫訳『西遊記』、ボアゴベ『鉄仮面』、謝花凡太郎・画『勇士イリヤ』、手塚治虫『ロスト・ワールド 前世界』、マン『ブッデンブロオク一家』、サバチニ『スカラムッシュ』、ウェルズ『宇宙戦争』、宮沢賢治『風の又三郎』、坪田譲治『子供の四季』、江戸川乱歩『孤独の鬼』、デュマ『モンテ・クリスト伯』、夏目漱石『吾輩は猫である』、メリメ『マテオ・ファルコーネ』、バイコフ『牝虎』、アプトン・シンクレア『人われを大工と呼ぶ』、イプセン『ペール・ギュント』、イバーニェス『地中海』、アルツィバーシェフ『サアニン』、ショーペンハウエル『随想録』、ケッラアマン『トンネル』、チェーホフ『結婚申込』、ズウデルマン『猫橋・憂愁夫人』、飯沢匡『北京の幽霊』、高良武久『性格学』、福田恒存『堅壘奪取』、ヘミングウェイ『日はまた昇る』、クリスティ『そして誰もいなくなった』、フロイド『精神分析入門』、井伏鱒二『山椒魚』、メニンジャー『おのれに背くもの』、横光利一『機械』、ハメット『赤い収穫』、カフカ『審判』、カント『判断力批判』、フィニイ『盗まれた街』、三島由紀夫『禁色』、ブラウン『発狂した宇宙』、シェクリイ『人間の手がまだ触れない』、メイラー『裸者と死者』、ディック『宇宙の眼』、セリーヌ『世の果ての旅』、ブーアスティン『幻影の時代』、生島治郎『黄土の奔流』、リースマン『孤独な群集』、川端康成『片腕』、東海林さだお『トントコトントン物語』、ル・クレジオ『調書』、オールディス『地球の長い午後』、つげ義春『ねじ式』、ビアス『アウル・クリーク橋の一事件』、阿佐田哲也『麻雀放浪記』、新田次郎『八甲田山死の彷徨』、山田風太郎『幻燈辻馬車』、コルタサル『遊戯の終り』、大江健三郎『同時代ゲーム』、トゥルニエ『赤い小人』、イーグルトン『文学とは何か』、ディケンズ『荒涼館』、フライ『批評の解剖』、マルケス『族長の秋』、ドノソ『夜のみだらな鳥』、丸谷才一『女ざかり』、ハイデガー『存在と時間』

である。

最後にハイデガーの『存在と時間』を挙げているが、「現存在」「驚愕」「戦慄」「仰天」「死を想え」「頽落」「非本来的な存在のしかた」「空談」「好奇心」「了解」などいった、ハイデガー一流のことばをさらりと用いて、わずか数ページのあいだで、きわめて簡潔ではあるが、『存在と時間』でハイデガーが言わんとしていることを、みごと、敷衍している。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
朝日新聞の読書欄に連載されていた時からずっと読んでいたので再読である。
僕の読書の水先案内人は、この筒井康隆氏、そして小林信彦氏、立花隆氏などであるが、
本書で筒井氏が、紹介する幼年期から青年期まで読んだ本をすべて僕も読んでみた。
興味が持てなかったもの2割
理解できなかったもの3割。
面白いと思ったもの3割。
筒井氏自身のファンでもある僕にとってはやはりすばらしき本の先達なのである。

興味が持てなかったものの代表。
三島由紀夫『禁色』セリーヌ『夜の果ての旅』
理解できなかったものの代表。
ル・クレジオ『調書』コルサタル『遊戯の終わり』
面白いと思ったものの代表。
川端康成『片腕』山田風太郎『幻燈辻馬車』阿佐田哲也『麻雀放浪記』
イーグルトン『文学とは何か』

それにしても大江健三郎氏はなぜ筒井康隆氏のファンなのだろう。
大江氏は新聞の対談で、天王寺動物園の園長を勤めていた筒井氏の父親が
大変な蔵書家であることをとてもうらやましがっていたのである。
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