見ていて微笑ましいバカップルではなく、社会人としてお互いをダメにしている正真正銘のバカップルでした。
特に後半は酷く、あまりのモラルの無さにイライラしました。
(後半の話の部分はネタばれもありますのでご注意ください)
前半の話はまだ読めました。
主人公の利也は現社長を尊敬しながらも旧経営陣派にスパイとして現社長の秘書に配属されるのですが、
見事にスパイとして何の役にも立っていませんし、(これが意志を持ってスパイ行為をしないわけではなく、
何をすればいいのか分からないまま気付けば日が経っているような感じです)だからと言って現社長に付く
という強い意志も見られず、どっちつかずの日和見主義のような、魅力の感じない主人公ですが、
それでも先輩秘書の美馬に仕事を教わり頑張る姿も多少は見れました。
あまり深い内容ではなくさらっと読む分には良いと思います。
二人もさらっとくっついて前半は終わりです。
後半は社会人としてこれはないだろう?というような言動があり、読んでいる途中にイラつきました。
業務中、利也は上司から呼ばれ、自分の今後の資格の話をしてもらっているにも関わらず、
喧嘩中の美馬が電話をしている相手が誰なのか気になり、上司の話など上の空状態になります。
それを上司に注意されますが、それでも美馬が気になり美馬を見ます。美馬が部屋を出ようとすると
上司が「話している途中ですよ」と言っているにも関わらず、利也は思わず席を立ってしまいます。
美馬は美馬で利也を心配するただの上司に向かって
「俺から利也を取り上げようとしている」や「利也が可愛くなったんだろう」「惚れたんじゃないだろうな」
と言います。
この本を読んで、どこにも上司が利也を好きになるような文章はなく、どう見ても美馬の思い違いなのですが、
「仕事ができる」設定の美馬が、仕事中なのに上司に向かって勘違いも甚だしい言動を取るというのは痛すぎます。
その上、美馬の顔色が悪いと気付いた利也はそのまま美馬を上司の前から連れ出し、
そして倉庫でエッチするわけですが、さらにその現場を上司に見られます。
その時点で二人をクビにするべきだと思ったのは私だけでしょうか。
社会人同士の設定では会社の倉庫でエッチというシチュエーションは絶対外せないシチュエーションですが
このお話はそこに至るまでの過程が酷すぎます。
全てのことが業務時間中に起こるので、もう少しまともに仕事してほしいです。
多少のことは許せるBLの世界だと思いますが、それでもやっぱり仕事を放っておいて(仕事中に何度も)
恋愛優先になる人間に魅力を感じません。もしそういう人間を主人公にするのなら、
読者が主人公に共感できるようなプロセスが必要だと思いますが、残念ながらこの作品にはありません。
仕事はきちんとこなして、それ以外のところで溺愛して欲しいと思います。