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源氏物語九つの変奏 (新潮文庫)
 
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源氏物語九つの変奏 (新潮文庫) [文庫]

江國 香織 , 金原 ひとみ , 町田 康 , 松浦 理英子 , 桐野 夏生 , 島田 雅彦 , 小池 昌代 , 角田 光代 , 日和 聡子
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

時を超えて読み継がれ、日本人の美意識に深く浸透した『源氏物語』。紫式部が綴って以来千年を経た「源氏物語千年紀」に際し、当代の人気作家九人が鍾愛の章を現代語に訳す谷崎潤一郎、円地文子らの現代語訳により、幾たびも命を吹き込まれてきた永遠の古典。その新たな魅力を九人九様の斬新な解釈と流麗な文体で捉えたアンソロジー。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

江國 香織
1964(昭和39)年、東京生れ。短大国文科卒業後、アメリカに一年留学。2002(平成14)年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、04年『号泣する準備はできていた』で直木賞を受賞

角田 光代
1967(昭和42)年、神奈川県生れ。早稲田大学卒。2005(平成17)年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞

金原 ひとみ
1983(昭和58)年、東京生れ。2003(平成15)年『蛇にピアス』ですばる文学賞受賞。翌年、同作で芥川賞を受賞した

桐野 夏生
1951(昭和26)年、金沢市生れ。成蹊大学卒。99(平成11)年『柔らかな頬』で直木賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞受賞。『ナニカアル』で10年に島清恋愛文学賞受賞、同作で11年に読売文学賞受賞

小池 昌代
1959(昭和34)年、東京生れ。津田塾大学卒。2000(平成12)年に詩集『もっとも官能的な部屋』で高見順賞、10年に詩集『コルカタ』で萩原朔太郎賞を受賞。小説「タタド」で07年に川端康成文学賞受賞

島田 雅彦
1961(昭和36)年、東京生れ。84年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、92(平成2)年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞を受賞

日和 聡子
1974(昭和49)年、島根県生れ。2002(平成14)年詩集『びるま』で中原中也賞を受賞

町田 康
1962(昭和37)年、大阪生れ。2000(平成12)年「きれぎれ」で芥川賞、05年『告白』で谷崎潤一郎賞、08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞

松浦 理英子
1958(昭和33)年、松山市生れ。94(平成6)年『親指Pの修行時代』で女流文学賞、『犬身』で2008年に読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 316ページ
  • 出版社: 新潮社 (2011/4/26)
  • ISBN-10: 4101339627
  • ISBN-13: 978-4101339627
  • 発売日: 2011/4/26
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
9作品のうち、町田康と江國香織の作品が、素晴らしかったです(☆5つ)。
ストーリーは源氏物語に忠実でありながら、
独自の文体・視点によって、
登場人物が、より生き生きとしたものになっており、とても面白かったです。
この2作品を読めただけでも、買ってよかったと思いました。

桐野夏生、小池昌代の作品は、
登場人物の一人が後日、あの出来事を回想する、という形になっており、
現代語訳を読んだだけでは思い至らなかった部分に、思いを巡らせることができました。(☆4つ)
(たとえば私は、現代語訳を読んだ時点では、女三宮のことがあんまり好きではなかったのだけれど、
今回、桐野夏生の物語を読むことで、女三宮に同情的になりました。)

残り5作品のうち
3作品は、通常の現代語訳のように思われ、どこが斬新な解釈なのかよくわからなかったです。
登場人物の相関関係などを知らない場合には、読み終えるのがキツイかもしれません…。(☆2つ)

ほかの2作品は、源氏物語から、ストーリーも設定も全て変えられています。
源氏物語を離れた短編小説を読むつもりであれば、面白かったのかもしれませんが、
あくまでも源氏物語のアンソロジーを読みたかった私には、不満が残りました。(☆1つ)

というわけで、9作品を平均して、☆3つです。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ringmoo トップ500レビュアー
九名の錚々たる作家が、それぞれの解釈で描いた九つの物語のアンソロジーです。

その中には、現代語訳しただけに近いものや、視点を変えたもの、時代も場所も全く変えてしまってそのエキスだけを残したものなど様々です。
それぞれの作家の描く物語は、「源氏物語」をより解りやすく深くしてくれるように思います。
今回、この九編の短編を読んで、一番感じるのは、「源氏物語」の「深さ」です。
これだけいろいろな解釈がなされ、そのテーマを時代を変えても作品にしたくなる魅力があるのでしょう。
更に、「源氏物語」の各巻が、それぞれ単独の短編小説になりうるということを再認識しました。

所収されている作品の中で、最も気に入ったのは、江國香織の「夕顔」です。一見、単純な現代語訳のように見えて、意外な夕顔像を見せてくれました。
その他にも小池昌代の「浮舟」も、視点を変えるとこんな魅力的な小説になるのかと、面白く読むことが出来ました。
どの作品も魅力に溢れた作品ばかりで、外れはありません。
読み応えのある一冊でした。
このレビューは参考になりましたか?
 過去の名作を独自にアレンジし、新たな作品として作り直す創作活動は、音楽や絵画の世界ではよく行われている。そうしたカヴァー作品は、オリジナルを踏襲しつつも斬新な改変を試みることによって原作の魅力をより豊かなものにしていく。
 その意味では本書は、源氏物語に材をとった当代のカヴァー集といえる内容で、『源氏物語 九つの変奏』というタイトルはぴったりだと思います。
 現代の九人の作家たちが、大先輩にあたる紫式部の「源氏物語」の各章を訳していくのですが、原作との「距離感」は作家によってまちまちで、内容を忠実に追った現代語訳もあれば、設定に手を加えた翻案作品もあり、中には、金原ひとみさんの「葵」のように、登場人物のほかは大胆に改作したものもある。アプローチの仕方は違えど、作家たちはおのおののスタイルを打ち出しながら、人物たちの心の機微を描き出していく。
 いずれの作品にも原作への敬意が感じられるし、それぞれちがった趣が楽しめ、アンソロジーならではの読みごたえがあります。また、各作品の冒頭に〈原典のあらすじ〉が短く載っているので、「源氏物語」を読んだことがない人(私もその一人)も、作品の中に入っていきやすくなっています。
 オビには〈人気作家九人が織り成すまったく新しい「源氏物語」〉とありましたが、本書をきっかけに原作へいざなわれていく人もいるでしょうし、原作を知ったうえで本書を読む楽しさもあると思います

「帚木」松浦理英子/「夕顔」江國香織/「若紫」角田光代/「末摘花」町田康/「葵」金原ひとみ/「須磨」島田雅彦/「蛍」日和聡子/「柏木」桐野夏生/「浮舟」小池昌代
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