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湿原のアラブ人
 
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湿原のアラブ人 [単行本]

ウィルフレッド セシジャー , Wilfred Thesiger , 白須 英子 , 酒井 啓子
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,730 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

イラクの水上生活民の暮らしを描いた古典的名著!チグリス・ユーフラテス川の合流域にあった広大な湿地帯―。そこには、葦を束ねてつくった家屋に住み、カヌーを操り、魚やイノシシを獲って暮らす人々がいた。この地に長年滞在した英国随一の探検家が、豊かな自然と人々の生活を生き生きと描く。

出版社からのコメント

<イラク民族誌の古典的名著>
 チグリス・ユーフラテス川の合流域にあった広大な湿地帯。かつてこの地には、水牛を飼い、ヤスで魚を獲り、野生の猪や水鳥を仕留めて水上生活を営む人々がいた。彼らは葦を束ねてつくった家屋に住み、カヌーを操って村々を移動する。周囲からは「マアダン(平地の住人)」と呼ばれ、半ば忌避されていた。
 本書は、英国の元軍人で、20世紀最後の探検家と称されたセシジャーによるメソポタミア湿原生活誌である。セシジャーは1951~58年の間マアダンと生活をともにし、男子の割礼施術をきっかけに、徐々に彼らの信頼を得ていった。
 本書で描かれているのは、湿地帯に広がる豊かな自然であり、狩猟や漁猟、部族間の確執など、そこに暮らす人々の日常である。マアダンらのユニークな人物像や湿地帯の動植物、風景について、簡潔ながら鮮やかな描写が当時の情景をありありと浮かび上がらせる。
 1964年の原書刊行以来、旅行家や中東研究者たちを虜にしてきたロングセラーの初訳。
[解説]酒井啓子

登録情報

  • 単行本: 304ページ
  • 出版社: 白水社 (2009/10)
  • ISBN-10: 4560080275
  • ISBN-13: 978-4560080276
  • 発売日: 2009/10
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.8 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 583,974位 (本のベストセラーを見る)
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dc
形式:単行本
 イラクといえば砂漠と戦争とテロのイメージが強く、湿地帯とかカヌーとか漁猟などといわれても普通はピンとこないと思う。しかし、このちぐはぐなところに惹かれて読んでみたら、実は、イラク南部にはかつて広大な湿原があり、そこには水上生活民(現地語で「マアダン」というらしい)がいて、水牛を飼い、魚やイノシシを獲って暮らしていたというのだから驚いた。
 もちろん、こんな生活をしているマアダンは、いまはもういない。この本が書かれたのは半世紀も前のことだ。しかし、「古さ」を感じさせないばかりか、しばしば登場する現地の頑固おやじやカヌーボーイたちに親しみさえ覚えてしまうのは著者(と訳者)の筆力のせいか。
 イギリスの元軍人である著者が約50年前にイラクに長期滞在できたのは、中東地域におけるイギリスの圧倒的な支配があったからにちがいない。しかし、イギリス人だからという理由だけで、現地の人びとにこれほど長きにわたって受け入れられたかどうか。現地の言葉ができて、ちょっとした医療技術を持ち、部族の習慣やしきたりを理解したセシジャーだからこそなしえたことだと思う。
 マアダンたちが暮らしていた湿原はフセイン時代に徹底的に破壊され、いまは国連が中心となって復元を試みているという。その復元作業がどこまで進んだか知らないが、この本に描かれているような豊かな自然がそう簡単に回復するとは思えないし、ましてやマアダンがこの地に戻ってくることはまずないだろう。
 いまはもうおそらく存在しない民族や自然についての本だが、純粋に読みものとして愉しめる。中東の歴史や旅行記、民族誌などに関心のある人にはとくにおすすめ。
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