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湾岸アラブと民主主義―イラク戦争後の眺望
 
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湾岸アラブと民主主義―イラク戦争後の眺望 [単行本]

日本国際問題研究所
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,045 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

イラク戦争等を経る中で大きく変動した湾岸アラブ諸国の政治・経済・安全保障体制の現状と課題を明らかにする。研究プロジェクト「GCC諸国と民主主義」の研究成果にイラクの事例を加える。

登録情報

  • 単行本: 272ページ
  • 出版社: 日本評論社 (2005/11)
  • ISBN-10: 4535554382
  • ISBN-13: 978-4535554382
  • 発売日: 2005/11
  • 商品の寸法: 20.8 x 15 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
世界中で民主主義体制が根付く中、アラブ世界で今なお権威主義体制が維持されているのは各方面から指摘されています。本書は、湾岸アラブの現状を豊富なデータを元に多角的に分析するだけでなく、民主化に向けた日本政府への提言までも記しており、どこか他人事で書かれた従来の書籍にはない貴重な一冊だと言えます。

特定の地域に王制国家がこれほど集中するのは、世界の中でも極めて珍しい。それ故湾岸アラブ諸国は往々にして一握りに論じられがちで、個々の国々の実像が見えにくい。しかし個々の国々を丁寧に分析すれば、現在の体制、民主化への国民の受け止め方において、多くの違いがあることが分かります。例えば豊富な原油を持ちながら民間の発展が抑制されたサウジアラビアでは、度重なる請願書の提出に見られるように、現体制に対する国民の不満が極めて高い。逆に部族的原理に基づく経済発展を実現し、多数の在住外国人を抱えるUAEでは、民主化への国民の要求が極めて低い。更には、穏健かつ民主的なイバード派が主流の湾岸唯一の国でありながら、諮問評議会や選挙に対する国民の信頼が極めて低い、オマーンのような国もあります。こうしてみると、個々の国々の事情を適確に捉えない限り、民主化への適切な支援も行えないことが分かります。

無論議会における立法権の不在や、政党活動の禁止のように、各国共通の課題は数多くありますが、取り組まれ方や改善の度合いは各国で異なり、一握りに捉えることができません。また、課題の改善を急激に進めても、経済発展に基づく民主化という従来のやり方が、湾岸では通用しにくい。重要なのは個々の国々の事情を十分踏まえた上で、国民が求める形での民主化を漸進的に進めることですが、それへの支援に向けて具体的な提言まで記されている本書は、熟読するに十分な価値を持つと言えます。
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By bons VINE™ メンバー
形式:単行本
伝統的な部族政治の延長線上にある君主制が敷かれているGCC諸国(サウジ、クウェート、バーレーン、カタール、UAE、オマーン)と、戦後イラクにおける民主化の進展状況について報告された一冊。GCC諸国の民営化と湾岸諸国の安全保障についてもそれぞれ一章が割かれている。執筆陣は、湾岸地域研究ではお馴染みの一線の地域研究者たちである。

GCC諸国は、非民主的国家でありながら、石油資源から得た収入の国民への分配と、西洋との関係を維持し続ける外交政策によって、その民主化は国際的にはほとんど問題視されることはなかった。しかし、03年のイラク戦争を契機に米国が圧力を強め始めたこと、近代的な発展による社会の変化から内部から民主化への要求が高まり始めたことにより、漸進的でありながら民主化の流れが観察できるという立場から、本書では近年の動向をまとめあげている。

具体的な各国の状況に関しては実際に読んでもらいたいのだが、本書ではそれを踏まえた上での日本政府に対する提言も盛り込まれている。要点をまとめると、各国の特性、特に現地に根付く君主制への肯定的な評価を十分に理解し、それに適した多様な民主化を目指すべきであり、そのために日本は明治維新以降の近代化の経験や、立法機能の整備について、人的交流などを通して積極的に助言するべきであると、主張している。奇抜なアイディアはないが、地域や政治の現実に立脚した、手堅い提言だといえるだろう。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By bubyuki
形式:単行本
内容については、他のレビューの通りである。
民主主義は、確かに人間世界がたどり着いた優れたシステムであると思う。
しかしながら、民主主義といっても人括りにはできない。何が民主主義
ということの必要十分条件については、未だ回答は定まっていない。
また、古代文明にも民主主義は存在しており、近い過去にできあがった
ものではない。
民意を政治に反映できること、が民主主義の最低ラインの条件だと思う。
イラクはじめ中東地域は民意を反映する法的仕組みがないのであれば
民主主義とならないが、あるのであればそれは民主主義である。
それをよりよいものとするようそれらの国が努力する義務は全くない。
人々が幸福であると感じられる状態にあれば十分だろう。
システムを押し付けても、日本人のような多神教で、依存性の高い国民
の国でなければ根付かないだろうし、機能しない。
そういうことはしてはならないことであろう。内政不干渉の原則にも
反する。アメリカもイギリスも誤爆を含む戦闘行為によりイラクの
民間人を殺しているが、それは全く許されるべき行為ではない。
国際法に明確に違反している。そのことのほうが問題ではないか。
人殺しをしておきながら民主主義を押し付けるなどという矛盾に
満ちた偽善的な行為に憤りを感じた。
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