2008年10月に、国書刊行会より、定本久生十蘭全集全11巻が刊行されます。学芸文庫で著者の作品に触れた方は是非眼を通される事を熱望致します。日本にもこんな作家がいた事を誇りに思われると思います。よく、推理作家、時代劇作家、歴史小説作家など、色分けする傾向が日本人にはありますが著者には、どのジャンルにも当てはまらない、凄さがあります。どの国にも居ないと、断言できます。おまけになんという浅はかでしょう、向井敏氏によると、純文学とは遇されず、日本近代文学大事典で、大衆文学の稀に見る高水準の作品と評するにとどまっているそうです。純文学って、何ですかー?そんなに権威があるのかな、難しかったら、純文学かあ、芥川賞作品は、そうなんですかねー。私はわりと読んでますが、一度も思った事はないですねー。小説の面白味は、物語の展開の裏切りの面白さではないでしょうか。そこに作者は全身全霊を傾けるのではないでしょうか。昨今、出版事情がよくないと聞きますが、久生十蘭氏のような魅力的な作家がいないのが、原因かも知れませんね。久生氏は1957年昭和32年に55才で亡くなられています。50年以上経っていても、その作品は古びる事なく燦然と輝いております。これから小説家を目指す方、現在小説家の方など未読の方々には、必読です。でもあまり真剣に読まないでください、ご自身辛い事になると思いますので。講談社、国書刊行会の編集者の方々有難うございます。増版され続ける事を祈りつつ。