武田邦彦氏の本は,これまでも何冊も読んでいる。これらの本を読んできて,温暖化という問題がどういう問題であるかということは,ほぼ明らかになっている。つまり,温暖化というのは,何の根拠もない「でっち上げ」であり,今では温暖化問題というのは,各国が自国の利益に求めるための手段でしかないということである。そして,それ以上でもそれ以下でもない。それが温暖化問題である。
私がこの本を読んで学んだことは,次の点である。
・環境を強く標榜しる企業ほど,一般的には大量に製品をつくり,エネルギーを多く使用する原因をつくっている。
→例えば,自動車がそうである。自動車は明らかに環境に悪影響であるにも関わらず,メーカーがしきりに環境対策をアピールするのは,その問題点から目を反らさせるためであると考えられる。
・現在の社会で,ひと月の給与が40万円でも50万円でもどちらでもよいと言われれば,ほとんどの人が50万円を選ぶだろう。
→この説明は,核心を突いている。つまり,日本には「節約家」などという人間は存在しないことを意味する。ほんとうの節約家なら,40万円を選ぶはずだからである。
・報道の自由が欲しかったら,一般国民に先んじて情報を獲得し,それを一刻も早く国民に伝える。そのために国民(日本国憲法)は報道機関に報道の自由を与えているのであって,なにもNHKが「偉いから」特別待遇をしているのではない。
→マスコミは,上記のような「勘違い」をしっかりと認識すべきだろう。
・テレビは,視聴率を上げるために,国民を脅かす傾向にある。それがテレビの役割と信じ切っているから,正確な情報を期待してはいけない。また,日本人は民主主義の国だから,NHKの責任にしておくだけでは不十分で,私たちが自分たち自身で正しい情報を選択し,頭を働かせなければならない。
→日本人はもっと自ら考える国民にならなければならない。
・人間は未来に起こることを予想することはできないし,学問の活動はそれを期待していない。
→その理由としては,第一に,人間は現在正しいとされていることを未来永劫,正しいと仮定してしまうため。第二に,人間は「事実を事実ととらえる」のではなく,「自分が納得するものを事実とする」という傾向が強いため。
・日本列島は北から南へ長く,奄美大島,沖縄,伊豆七島,小笠原,硫黄島など多くの島を伴っている。だから,200海里(約380キロメートル)の排他的経済水域ができ,そこがほぼ領土と同じと考えると,日本は地理的な小国から,世界で6番目に大きな国に躍り出ることになる。
→日本が発展する可能性は,まだまだたくさんあるということ。
・節約というのはシュリンクすることだから,数年の間何とかやっていけるかもしれないが,時代の変化についていくことはできない。
→今やるべきことは,節約ではなく,未来への投資である。
・日本が行っている石油の節約は,石油の消費を減らしたり,CO2の排出量削減につながるのではなく,単に日本の成長率が下がることを意味する。石油の時代は石油を使うのが最も効率的であり,次の時代になるまでこの関係は続く。
→多くの政治家が,著者の考えを理解してくれることを強く望む。
つまり,今の日本がやっていることは,明らかに偽善で,しかもそれにより自分で自分の首を絞めている。諸外国にとっては,実害は無いので皆それを静観しているだけであり,むしろそれを利用して自国の利益を確保しようとさえしている。今の日本のやっている政策というのは,明らかに間違っており,将来的に日本の衰退を招くことになる。多くの企業がそれを何とか防ごうと努力しているが,国の方針が間違っているので,なかなか良い方向には進めていない。
そして,これらの問題を打開するためには,日本人それぞれがもっと学び,真実を知り,考え行動するより他にない。インターネットが発達し,多くの書籍が出版され,表現の自由,学問の自由が認められている日本なら,それは容易なことのはずである。ただ唯一足りないのは,日本人が考える努力をしないという点に尽きる。