この本は2003年の時点における地球温暖化に関するもっとも信頼できる本である。評者の読んだ英語のいくつかの本でも執筆にあったてこの本のおかげを受けたと言う大変高い評価がされている。著者のスペンサー・ワートは、アメリカ物理学会の科学史部会長を務める科学史家である。1000 以上の原論分をもとにして書いた本であるが、歴史的にことの始まりからエピソードをまじえて、数式は一つも使わずに一般の人にも読みやすい正確な記述になっている。19世紀の後半に提唱された炭酸ガスの温暖化説が、途中何度か否定されたのちに100年以上かかって確立するまでの過程の記述も迫真的である。混乱期で日本で職のなかった眞鍋、荒川、笠原の三博士が、アメリカにリクルートされてコンピューターモデルの開発と発展に先駆的、中心的な貢献をしていられる様子も生き生きと書かれていて日本人の評者もうれしい限りである。翻訳もこなれていて読みやすい。なを Spencer R. Weartのwebでさらに詳しい デテールと93年以降の発展をみることができる。