谷川史子さんの『清々と』は、鈴蘭女学園に通うことになった清(さや)とその周りの人たちのお話です。それぞれお話の主役が違い独立しているので、一つの話としてよくできています。
この鈴蘭女学園に流れている空気は、みんな優しい気持ちに溢れていて、何か忘れていたものを思い出させてくれる心地よさがありました。そして、登場人物みんなが「不器用だけど、健気に頑張っている」姿に自分も頑張らなくてはと励まされ、読後感は本当に幸せてんこもりといった感じでしょうか。何より表紙の清の笑顔が本当に素敵で、『清々と』作品全体を現しているように思いました。表紙が気に入ったら、即購入しても損はさせないくらい中味の詰まった一冊です。
同社から好評発売中の夫婦の形を描いた『くらしのいずみ』もありますが、こちらも作品全体の雰囲気はとても近いのでお勧めです。