故・野沢尚さんの小説の世界ってどれも「美しくて冷たい不幸」を描いていますが、この世界観って演じる女優の雰囲気が会わないと全てだめになると思う。これまで見た中では『氷の世界』の松嶋菜々子が最もよかった気がする。
この『深紅』では、内山理名、水川あさみ、掘北真希。
この映画は三人の女優の演技がすべてだといっていい。
三人ともいいけど、特に水川あさみがよかった。
最近、ずいぶん人気が出てきて、「さほどかわいいわけでもないのに、どうしてだろ??」なんて失礼なことを思っていたけれど、この映画を見てかなり納得。
自分の誕生日の母親の事故死、父親の殺人、亭主からのDV・・・過酷な運命に翻弄され、どん底に落ちつつもそれを耐え忍び、自分を保って生き続ける女性を演じきっていたと思う。
不幸があたりまえで、あるで不幸を喜ぶかのようなドMな役どころ、例えば亭主に妊娠中の腹部を蹴られているのに笑っているなんて結構難しい演技だと思うんですけれど。
特に役作りしたわけではないんでしょうけど、髪とか表情、体型なんかもかなりハマッていて、全体的に雰囲気が出ていた。
いやー、いいなあー。
でも映画自体がなんとなく低予算ぽかったので星ひとつ減点。