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とても、よくまとまった短編集と言えそうで、中には意外にもハッピーエンドじゃないものも含まれていて驚きましたが、却って印象深く心に残りました。当時の人々の葛藤して生きる様を見事活写しています。東京在住の方が読まれたら地理感もあってもっと実感が湧くかなあと思ったりもしました。
下記の2編が特に良かったです。
★「凧、凧、揚がれ」
凧師の末松は子供好きであり、子供を家に来させて凧作りを指南していた。当時、女の子が凧を造る風習はなかったが、次男の正次の奉公先の娘おゆいが凧造りをしたいと願ってきたので引き受ける。おゆいはなんと“西瓜”の絵の凧を揚げ!たがった・・・
宇江佐さんらしくない展開で、とっても印象的です。なんといっても、ラストで末松と正次が凧揚げをするところがとってもいいです。
★「孤拳」
おりんは、夫の連れ子である新助を実の子以上に可愛がっていた。というのも、自分自身に後悔すべき過去があるからだ。新助の為に、吉原・大黒屋の振袖新造である小扇を落籍して嫁に迎えようとするが、小扇は女中でいいと言ってると聞く。おりんは小扇に会いに行くが・・・
これは、今まで読んだ宇江佐さんの短編の中でベストかなあ。最後は本当に熱くなりました。
親子愛、本当にいいですねえ。
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