ビッグコミックで連載中の人気コミック、単行本も6冊目。粒ぞろいの短編ぞろいだが、今回は突出したエピソードがない。作者が上手くなってきてしまって、どんな話も一定水準のクオリティに仕上げてしまうのかもしれない。もちろん最初の頃だって下手なエピソードなんてなかったけど、もう少し全体にバラツキがあったような気もする。物語自体の問題ではなく、その物語をどう語るかという作り手のテクニック、手練手管の部分で、最近は全部がそつなくまとまってしまう。そのそつのなさが、一定の型にはまりつつあるのかもしれない。以下、今回収録のエピソードとタイトルの一覧。
新人マンガ家の挫折と復活を描く「豚バラトマト巻き」。人生後ろ向き男の未練を描く「麦茶」。自分にちょうどいい男を探す女と彼女を見守るカウボーイの気持ちのすれ違いを描いた「キューリ」。自分の舌に記憶された豚肉生姜焼きの味にこだわる若いホステスの就活を描く「生姜焼き定食」。ニューハーフのジュンに憧れる高校時代の後輩が登場する「ガリガリ君」。スチュワーデスに目がないバツイチ男の秘かな好物「コンソメスープ」。大阪と山形のハーフという若いホストが登場する「新米」。若手噺家と彼に惚れ込む年上女の物語「松茸」。SMの女王様と奴隷が並んで食べる「サバのみそ煮」。女の脚を撮らせたら日本一のCM演出家が映画を撮る「ゲソ揚げ」。祖母・母・娘三代にわたる馴染みの味「焼きおにぎり」。真冬に季節外れな注文をする男の正体「冷やし中華」。片想いの相手に連日弁当を作り続ける少女「ちくわの磯辺揚げ」。お馴染みお茶漬けシスターズが登場する「再びお茶漬け」。そして次巻予告「ビンゴ」でも再度お茶漬けシスターズが登場。