これは「深夜食堂」の副読本というよりは、「深夜食堂」を文字通りダシにした堀井氏のエッセイ集です。
原作でテーマとなった食べ物について数ページでまとめてあるのですが、なんと言っても原作の影が薄い。「私はこう思う」という堀井氏の考えが文章の9割以上を占め、原作のファンが読みたい「深夜食堂」への言及や、作者の安倍氏のコメントなどはほんのわずかです。堀井氏独特の軽妙な文章は結構なのですが、それがあまりに前面に出すぎ、原作の味がほとんど失われている気がして残念です。
元々堀井氏のファンである方なら楽しめる内容と思いますが、原作のファンで堀井氏のことをろくに知らない層にしてみれば、「なんだこれは」という内容です。
以上のことを踏まえて購入すべきだと思います。堀井氏の文章が好きな方にはお勧めです、念のため。