淀川さんは最初自伝を書くのを固辞していた。
「私など自伝を書く器ではない」という理由である。
しかし、編集者の再三の要請に
「私が見た映画の記録なら」ということで、仕事を受けた。
そして、見事な本が仕上がった。
「大衆という名を馬鹿にする人を私は不幸と思う。大衆を一番抱きしめしかも常に大衆の上をゆく、
それが映画である。私はその代表をチャップリンの映画に見る。食べること働くこと愛することを真正面から説き、
貫いたチャップリンを偉大と思う」
「ベスト作品を、かりに、かりにも記してみると『愚なる妻』『グリード』『ベニスに死す』『駅馬車』『大いなる幻想』『ストライキ』
『家族の肖像』『8・1/2』『黄金狂時代』