『涼宮ハルヒの驚愕(後)』です。表紙イラストは佐々木。
『涼宮ハルヒの分裂』から三冊セットエピの最終巻ではありますが、涼宮ハルヒシリーズの最終巻、というわけではないようですので念のため。
αパートとβパートが相変わらず分かれたまま、ヤスミというキーになりそうなキャラも登場しまして、少しずつ両パートの架け橋になっているのかなと思いつつも、それほど決定的には進んでいないように思われたのですが、、、。
意外と早い段階で最終章に入り、そこでの事態の収拾、ネタバラシは、手際よくまとめてあって、なんか色々理解できない読解できない部分も多かったように思うのですが、語りの巧みさに乗せられて分かったような気分になったというか、とりあえず分裂エピはしっかりまとまってやれやれ、といったところでした。
分裂エピ全体としては、佐々木やヤスミなども含めて多数の新キャラが登場し、九曜や藤原などがそれぞれどんな奴でどこに所属しているかなど、把握するのが一苦労でした。その割には長門は半分ふせったままでしたし、朝比奈さん(小)や鶴屋さんの出番はちょい少なめだったようにも思いました。が、最後には朝比奈さんや鶴屋さんのすごさ、存在感をきっちり魅せていて、そのへんのフォローは隙が無いと感じました。
ハルヒシリーズを象徴する、独特な比喩表現とSFマインドを満載しながらもテンポ良く読めるキョン一人称は健在で、それによって描かれる不思議現象、ハルヒのツンかデレかぶりをはじめとする個性的な各キャラの活躍など、十分に楽しめる内容でした。
分裂エピ三冊としては、終わってみると三冊というのは刊行ペースを別にしても長すぎのようにも感じるので評価は★4。
本巻単体としては、案外あっというまで、きれいに話が纏まったようなので、★5ということでいいでしょうか。