テレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』セルDVDシリーズ第6(実質第7)巻。
このアニメシリーズ、シナリオ面では原作のライトノベルをほとんど変更する事無く再現している印象が非常に強いのですが、アニメと言う表現スタイルの特徴を知り尽くしたスタッフ陣による様々な演出が非常に効果的に成されており、原作の魅力をしっかり再現しつつも、アニメ版ならではの見所も満載させ、双方の相乗効果によって非常に見応えのある作品へと昇華させるという、文字媒体と映像媒体の理想といっても良いようなコラボレーションが実現している作品です。
今巻収録の2話は、そのアニメ版ならではの魅せ場が極めて印象的に描かれている、いわばアニメ版スタッフの真骨頂といっても良い仕事が成されているエピソードです。
『ライブアライブ』は原作文庫本『涼宮ハルヒの動揺』に収録されている50ページに満たない短編で、シリーズ中最も短い部類のエピソードですが、ライブシーンを一切手抜きなく再現する事により、シリーズ中1・2を争うような存在感を醸し出すエピソードに昇華していますね。ギター、ベース、ドラムそれぞれの動きと音の連動感はもちろん、ボーカル・ハルヒの歌いっぷり及び表情付けがとにかく素晴らしい。制作者側の意図が極めて明確に視聴者に伝わってくる演出がされていますね。
『射手座の日』は原作文庫本『涼宮ハルヒの暴走』に収録されている100ページ弱の短編で、SOS団対コンピューター研のゲームバトルを描いています。見所は対戦素材となる2D宇宙艦隊戦シミュレーションゲームの画面を、3DCGにて再現しているシーンですね。決してリアル過ぎず、しかしけれんみたっぷりに演出を加えた戦闘シーンは、SOS団に非常にマッチしていると感じられました。有希が飛躍的にゲームに馴染んでいく様や、みくるのオロオロっぷりも実にらしくて良いですね。
2話共、アニメの独自性が活きている傑作です。