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しかしながら、最終章の「涙堂」はやはりせつなくていい余韻を残す終わり方となっている。
元夫の死の真相を探っていく捕物帖的要素と、琴の周りの人々の日々の生活を描く市井小説的な要素が混じった作品であるが、少し前者の要素が弱いような気がした。
個人的には、伊十の最初の登場の仕方からして、ラストは全然想像すら出来ませんでした。琴が伊十を看取るシーンは最もこの物語で印象的です。
あ!と賀太郎の恋模様も、琴の親心もふまえて上手く描き出してる。
はじめは子供の中で出来の悪いように描かれてる賀太郎が、恋をして成長して行く姿が微笑ましく感じられます。
女性が読まれたらきっと“女性としての愛らしさ溢れる”主人公の琴の行き方に共感できるんじゃないかなあと強く思いました。読後感のいい作品です。
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