この本のわかりやすさの理由。具体的な数字や金額がよく出てきます。かといって、具体的なことだけではなくて、理念や理論にもふれています。
具体的なほうの話では・・・
娘さんの経験として、ベビーシッターを雇い月12万円を払うがそのうち約9万円は公的な負担となって自己負担額は3万円ですむ。子ども手当ては0-17歳の子どもをもつ保護者に支給され、例として7〜17歳だと月に13000円になるという。障害や重病の子を抱えた親が自宅で面倒をみているときは給与の全額が保障される。ある年度では全国で18,800人が利用して、それに要した費用は約240億円になるらしい。
また、高負担の実状も具体的に書かれています。
まず、公正な税制を支えるものとしての個人登録番号制度のことに触れられていて、番号の例として<300670-1234>こういうものが挙げられています。前半は生年月日で後半のは固有の番号らしい。性別もわかるようになっているとか。番号制度が北欧では一般的なものとなっており、それを利用することで政府と自治体は国民の資産状況を把握して福祉サービスを与えるときの資料としているようです。また、番号制度は徐々に変化してきているようでいろんな項目が除外されてきたと説明されています。
国民が銀行に預金をするときも、この番号が必要となり、銀行は年末に税務署に通知するようになっており、それが正確な所得額の把握とチェックに役立っているようです。では脱税は無くなったかというと、そうではなくてサンプル調査で男6%、女4%の課税漏れが発見されたらしいです。
著者の念頭には常に日本の現状があります。デンマークに見習うべきこともあるはずだから、日本の改革のためにデンマークの状況を素材にしてみんなで考えてみてください。これが著者に言いたいことだと思いました。