タイトルとは裏腹に著者は
「未来永劫、増税が絶対必要ないなどとは、一言もいってはいない」。
増税の前に
1) 先ずデフレ脱却で経済を好転させて税収増を図り
2) 政府資産を圧縮
3) 歳出を削減
4) 地方分権、公務員制度改革等を通じて無駄や非合理を排除せよ
という至極真っ当な主張である。
「長期的には増税もやむをえないが、財務省のプロパガンダに騙されてはいけない」
ということだ。
日本は負債800兆円に対し資産500兆円、純債務は300兆円に過ぎない。
にも拘らず財務省が財政危機を喧伝するのは
予算配分を通じた永田町への影響力を確保するため
自分たちの財布を満たしておこうというのがその底意であり
「財務省とその応援団である「財政タカ派」〔代表は増税ゾンビ与謝野〕
の政治家にとって、財政再建はどうでもいいこと、増税こそが最終目的」なのだ。
06年度の税の自然増収5兆円の内3兆円を
補正予算を組んで使ってしまおうとしたことが
その何よりの証左である(幸い補正は安倍総理が阻止)。
埋蔵金を取り上げた第二章では
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の問題点についても触れている。
年金保険料の一部(1割以内)はGPIFに運用委託されている。
「GPIFを強化し、もっと積極運用をすべし」と主張する原口前総務相と
「今のまま国債運用中心でいい」とする長妻前厚相の議論では
著者は後者に軍配(米国の公的年金は全額国債運用)。
更に言えば抑々GPIF(前身はグリーンピアで悪名高い年金福祉事業団)などという
中間搾取組織は廃止して国民が自ら選択した金融機関に直接預ける方が良い
との提案は一考の価値。
余談ながら(独)国立印刷局を「国の機関として戻すといい出した」枝野幸男の岳父が
「印刷局の有力な関連機関である」(財)印刷朝陽会の理事というのも
何とも胡散臭い。