超勉強法、超整理法、1940年体制などの著作で有名である野口悠紀雄氏の本。
タイトルを見れば一目瞭然のように今、日本で行われる消費税増税に対して
疑問を投げかけるものである。
日本の財政の中で少々収入を増やした所で問題は解決されない。
最大の支出である社会保障を減らすことはどうしても必要になってしまう。
もし社会保障の大幅な見直し抜きに消費税を社会保障維持のための
目的税としてしまえば税率は際限なく増加してしまうと
本書にあったのを読んだその日のうちのニュースで将来、10%以上の
消費税率になることもあると野田総理、岡田副総理が発言し
あまりにタイムリーで驚かされた。また社会保障を今のままに
温存し変革しようとしない政治に怒りを覚えた。
野口教授はその根拠を資料を提示し計算をして説明を施している。
他の論者でも同じこと、似た内容を主張されている方も多く
目新しさを感じることはないかもしれない。
しかし多数の識者が財政、社会保障の行き詰まりを指摘している事に
もっと危機感を持って良いだろう。
個人的に年金の税額控除を減らし年金課税を増やすというアイデアは
単に年金をカットするよりも実行に移しやすいし良いと思えた。
東日本大震災の復興財源に海外資産を活用すべきだったというアイデアも
斬新だった。ただやはりこの箇所は奇抜に思えてならない。
また消費税で確実に価格転嫁するためのインボイスが必要であるという
事実を知ったことは収穫になった。