オーストラリアの児童図書賞を唯ひとり5回も受賞している女流人気児童作家ロッダの最新傑作ファンタジー・シリーズ第4巻です。大おばさんから譲られたオルゴールの決まり「ねじまきは三回のみ」を破った為にロンド国の扉を開いて大冒険に乗り出した仲の悪いいとこ同士レオとミミのコンビは見事に青の王妃を巡る謎を解いて無事に元の世界に戻って来ました。しかし二人は青の王妃との駆け引きの為にもう一度ロンド国へ戻る必要があり、またもや不思議な新しい冒険が開幕します。
レオはミミがいない間にオルゴールのねじを巻いてロンド国の時間を進めてしまったが、その結果起こった青の王妃の城から立ち昇る青い煙に気づきます。後ろめたい思いのレオはミミと会って正直に言い出せない内に、逆にミミに気づかれてとがめられ口喧嘩する相変わらずの仲の悪さですが、どうにか気を取り直してロンド国へ行く事で意見が一致します。二人が着いた黒羊亭には青の王妃の誘拐計画阻止のお手柄で英雄に祭り上げられたしゃべる雌ブタのバーサがいて感激の再会を果します。やがて二人はコンカーと茶色いカモのフリーダにも再会し、3人と2匹の一行は休む間もなく「消えた魔法使い」の冒険へと旅立ちます。
本書にも毎回シリーズの楽しみの不思議で笑えるキャラ達が新たに登場します。隠れ穴の遠い親戚の偉そうな安全庫、「消えた魔法使いビングの家にいた容疑者サイモンは何を聞かれようとうんともすんとも言わない」とグッドマン警官は述べますがそれも当たり前で笑える事に何と彼は巨大なきのこに変身しているのですから、甘えん坊で「だっこちて」としゃべるなべ、続けて言えない不吉な「う・ね・り・ぐ・も」、がやがや村のかくれ家の呪いの「願かけの井戸」等々著者のユーモアは絶好調です。私の唯一つの願いは本書に限らずファンタジーの続き物の刊行ペースの早期化です。ますます面白くなりそうな次巻にも期待がふくらみます。