射撃の名人で、ラテン語の素養もあるスーパーマンが、『ダ・ヴィンチ・コード』ばりの謎に挑み、『ナインス・ゲート』的世界で大暴れする。「小説はおもしろければよいのだ」という諸氏には進んでお薦めしよう。
ただし、真の小説の楽しみを知っている諸氏にはお薦めできない。なぜなら、このおもしろさは「小説を読む楽しみ」とは別のものだ。帯に華々しく「映画化決定」と謳っているが、むしろ映画を小説にしたようなものと思って読むほうがいい。何かの映画で観たようなシーンをつなぎ合わせると、こうなる。
スーパーマン(ヒーローと呼んでもいい)のトラウマも、しつこい割に説得力がない。
でも、今どきブローニング・ハイパワーを愛用するという主人公のこだわりには100点をあげたい。