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消えた宿泊名簿―ホテルが語る戦争の記憶
 
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消えた宿泊名簿―ホテルが語る戦争の記憶 [単行本]

山口 由美
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

発見された「白紙のレジスターブック」ルーズベルトの密使、朝食メニューに走り書きされた至急電。クラシックホテルは、「戦争」をどう行き抜いたのか―。マッカーサーを迎えた横浜のニューグランドや帝国ホテルのほか奈良ホテル、強羅ホテル、満洲のヤマトホテルなど、「戦争とホテル」のドラマを掘りおこす。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

山口 由美
1962年神奈川県箱根町生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。旅をテーマにノンフィクションやエッセイなどを執筆。曾祖父は、箱根富士屋ホテルの創業者・山口仙之助(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 284ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/06)
  • ISBN-10: 4104692026
  • ISBN-13: 978-4104692026
  • 発売日: 2009/06
  • 商品の寸法: 19.4 x 14 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By maui トップ50レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
すごい本でした。内容が一言では説明できない、濃厚で幾層にも重なっている
本です。

私はクラシックホテルのエピソードや建物が大好きで、軽い
気持ちでこの本を手に取りました。

前半は「消えた宿泊名簿」とあるように、箱根富士屋ホテルのレジスターブックが
数年分意図的に消されているというところから始まる日本近代史(太平洋
戦争前後)の話です。皇族や諸外国の首相がやってくるホテルという世界だからこそ
の話はおもしろい反面、憶測もあり、ややたどたどしくも感じました。

しかし中盤からは、「政治史」「エピソード」「歴史」「建築学」などに興味の
ある人ならば わくわくするような話が目白押しです。

・様々な接収ホテルの事実
・なぜ帝国ホテルのライト館は一部保存なのか
・香港のペニンシュラホテルが実は日本の経営だった
・富士屋ホテルのっとりの真実 などなど

著者が富士屋ホテル創業者の子孫ということもあるため、「やや富士屋ホテルの
エピソードにはひいき目がある」なんて思いながら読んでいたのですが、途中から
こうした大きなホテルだからこその親族同士の生生しい争いなども出てきて
今度は経営・ヒューマンドラマとしても手に汗握りました。

そして最終章。打って変わった「著者と実母との関係」のストーリー。
今まで書かれていなかったカミングアウトでした。母娘の関係に悩んでいる人にも
何か参考になるのではないかと思われます。
このレビューは参考になりましたか?
By mfhty トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 著者の曾祖父は箱根富士屋ホテルの創業者・山口仙之助であり、著者は富士屋ホテルの内部で育ったという経歴をもつ人です。

 「横浜のニューグランドや帝国ホテルのほか奈良ホテル、強羅ホテル、満洲のヤマトホテルなど、『戦争とホテル』のドラマを掘りおこす」との書籍紹介を読んで、私はたいへん興味をそそられて本書を読みました。
 しかし、読んでみると、確かに様々なエピソードが出てくるのですが、(著者の生い立ちからして当然かもしれませんが)その主軸は箱根富士屋ホテルにある本です。特に終わりの部分では、亡き母の記憶をたどる部分が展開されます。
 このように本書は、客観的な歴史検証だけでなく、著者の感傷や想いやプライド(そして一部には自慢話のようなエピソードも)の視点を交えながら、「第二次世界大戦前後のクラシック・ホテルが果たした役割」についての記述した作品です。

 私は、本書で語られる第二次世界大戦前後のクラシック・ホテルの世界を堪能しました。そしてその一方では、ノンフィクションに徹するわけでもなく、自身の想いを綴ったエッセイであるわけでもない、やや中途半端な本とも感じました。(このあたりは、読む人の興味や感性によるのかもしれません。)

 本書は、重厚な厚みを感じる本ではありますが、ある意味、評価の難しい本と言えると思います。
 好き嫌いは「個々人の好み」によるのではないでしょうか。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
前半部はかなり取材モノ的なノンフィクションなのだが、後半と最終章は著者自身の生い立ちや母親への忸怩たる感情が正直に書かれており、予想以上に面白かった。切々たる情感が読後に残る。文章もいい。箱根の夏の夕暮れとか母との思い出を描いた場面は、小説の描写みたいで印象に残った。深読みすれば、若くして亡くなった母への鎮魂であり、著者としては生涯で一冊しか書けない本なのかもしれない。
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