2007年にウオッカが日本ダービーを制した64年前、
驚異的な強さで歴史に名を刻んだクリフジ。
彼女をひたむきに勝利へ導いたのは、見習い騎手『前田長吉』だった。
彼が打ちたてた最年少ダービージョッキーの記録と
名牝クリフジの名前だけが、ひとり歩きしていた現在。
著者が体験したある偶然をきっかけに紐解かれる
長吉が天才だと言われた所以と真実。
なぜ彼がクリフジの鞍上を去ったのか、
なぜこの世からも消えなければならなかったのか・・。
たくさんの歳月をついやし取材を重ね
空白を埋めていった著者の思いが伝わってくる。
誰も知らなかった当時の背景、そして
現在の近代競馬につながる草創期までが、しっかりと書かれた歴史書といってもいい。
競馬を愛するファンであれば、ぜひとも手にしていただきたい一冊。
【2011年JRA馬事文化賞受賞作品】