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涅槃の王〈4〉神獣変化 幻鬼編・覚者降臨編 (祥伝社文庫)
 
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涅槃の王〈4〉神獣変化 幻鬼編・覚者降臨編 (祥伝社文庫) [文庫]

夢枕 獏
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ザリウス国の王と行動を共にするシッダールタは、真理に近づく自分を意識しながら不老宮を目指していた。しかも、恐るべき野望を胸に秘めた剣士アゴンも…。ついに伝説の千年王国ザラ国の秘密が明らかになる時が近づいてきたのだ。シッダールタが仏陀に目覚める瞬間を描く超伝奇大河巨編、完結。

登録情報

  • 文庫: 734ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2000/12)
  • ISBN-10: 4396328249
  • ISBN-13: 978-4396328245
  • 発売日: 2000/12
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
満足です。 2009/12/9
By 次郎
形式:文庫
全巻揃えて読める機会があり、結局5日程毎晩読んで読み終わりました。作者はシリーズものが多いので刊行を待ちながら読むことが多いですが、このシリーズは是非まとめ読みしてほしいです。10年以上書き続けたそうですが、その割には話の雰囲気のぶれもなく、登場人物もストーリーの進展に応じてさらに魅力的になり昼間仕事で中断するのがもったいなくて。
最初から気になっていたブッダの悟りをどう描くのかという心配も、好みの差はあれ正面から渾身の記述で満足できました。(作者の別の格闘もので、最後の格闘の山場が、始まる前と終わった後のシーンだけというのもあったので心配していたのですが)。
時々夢枕獏の本を読むという人で、まだ読んでいない人におお薦めかと思います。ぜひこの世界に浸って下さい。気持ちいいですよ。
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形式:文庫
「沙門空海・・・」に感銘を受けてこの作品も読んでみた。 まあ凄かった、としかいいようがない。
我々現代人は、お経を文章として読んで「凄い!」と思うにはあまりにも鈍感になっているのかもしれない。 天空から華が降ってきました、金銀宝玉の城が現れました、と言われても「その文章自体に」圧倒されることは少ないだろう。

この作品で描かれる阿鼻叫喚、地獄絵図の中での覚者降臨、このコントラストによってお経の意味するものが見えてくるような気がした。それにしても文章だけで膨大な場面、多彩な人物を描き切る作者の力量には敬服するしかない。 まさに曼荼羅を文章で作り上げたようなものだ。コントラストと言えば、透明感溢れるシッダールタ。 洒落っ気のある清明、ケレン味たっぷりの空海とはまた違うタイプであるが、それでいて存在感は圧倒的。 実に汚泥の中で、染まらずに咲く蓮の華か。

この作品の中で語られる「空」。 それは自分がしばしば読み返している仏教書を思い出させる。 『「聖なるもの」の顕現のために一度死んだ「俗なるもの」が、「聖なるもの」の顕現と同時に「再生」する』(空の思想史 立川武蔵)
聖なるもの(空性)に至る無数の否定のプロセスを経て、俗なるものを肯定する。 これは、「涅槃の王」で書かれる「諸々のものはうつろいゆく」「動いていく。変転してゆく。」「肯である」という事の背景にある考え方ではないか。

「空海」でも思ったが、夢枕獏という作家は仏教に詳しい、というようなレベルでなくて「仏教を身につけている」人なのではないか。 仏教の教えを説得力を持って広めることができる、現代では極めて稀少な人なのではないか。 仏教界はもっとこの人を真面目に考えるべきなのではないか。 そんなことまで思わされてしまった。
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