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海野十三敗戦日記 (中公文庫BIBLIO)
 
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海野十三敗戦日記 (中公文庫BIBLIO) [文庫]

海野 十三 , 橋本 哲男
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

広島への原爆投下三日後に「新兵器の力は出現初期と宣伝力の及ぶ期間だけだ」と断じ、八月十一日に核戦争時代の到来を予見する。科学小説を次々に発表し「日本SFの父」と呼ばれた海野十三が綴る、卓見に満ちた戦中日記。科学者海野と作家海野の両面を余すところなく伝える作品である。「空襲都日記」「降伏日記」の二部構成で昭和十九年、二十年の二年間を収録。
【解説】長山靖生

内容(「BOOK」データベースより)

八月十日の新聞で、広島に投下された爆弾が原子爆弾だと知った海野十三は、日記にこう書いている。「空想科学小説などに、原子爆弾の発明に成功した国が世界を制覇するであろうと書かれているが、まさに今日、そのような夢物語が登場しつつあるのである」。日本SF界の父が科学者の視点で書いた戦中日記。「空襲都日記」「降伏日記」の二部構成で昭和十九~二十年の二年間を収録。

登録情報

  • 文庫: 224ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2005/7/26)
  • ISBN-10: 4122045614
  • ISBN-13: 978-4122045613
  • 発売日: 2005/7/26
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 論愚
形式:文庫
本書は、空想科学小説作家海野十三(うんの・じゅうざ)の戦中日記である。期間は、1944年(昭和19年)末から約一年間。東京・若林(世田谷区)に住む海野家の上空を、米軍機が轟音をたてて飛び交う。そんな状況が、科学者らしい正確さとリアリティをもって記録されている。米機による最初の空襲は、昭和19年11月1日。その後、空襲は日増しに激しさを増す。家族ともども防空壕に逃げ込んだり、戻ったりの日々だ。間隙をぬって、作家仲間や旧友と交流し、情報交換や生活用品の物々交換をする。1945年(昭和20年)3月には、嫁いだ娘の付き添いで鹿児島へ行く。往復で6六日もかかる旅だった。鹿児島に向かう列車の窓から、神戸南部の工場地帯が燃えているのが見る。そんな記録も出てきた。海野十三にとって神戸の地は第二の故郷。小学校三年から神戸一中(現神戸高校)卒業まで過ごした地だ。
広島の原爆投下は8月10日付の新聞で知る。日記には「これまでに書かれた空想小説などに原子爆弾の発明に成功した国が世界を制覇するであろうと書かれているが、まさに今日、そのような夢物語が登場しつつある」と記していた。日本のSF界の父といわれる海野十三が書き残した同時代の記録は、六十年の歳月を経ていまだに色褪せていない。海野十三は、1897年(明治30年)徳島市の生まれ。小学校三年のとき、父が神戸税関に転職したので神戸に転居する。神戸一中卒業後、早稲田大学理工学部に学び、逓信省電気試験所に勤務した。その後、電気特許事務所を開き、夜は小説を書く生活を続ける。「新青年」「オール読物」や少年雑誌を舞台にロケットや宇宙船が登場する空想科学小説を書き人気を得る。終戦直後、一家で自殺を図ろうとするが、思いとどまる。しかし、戦後間もない1949年(昭和24年)に、結核のため死去した。51歳だった。
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形式:文庫
未来の戦争を予想した小説家が書き残した日本にとっての黙示録です。この人は空想科学を扱った作家であり、ある意味で日本史の預言者であったように思われます。1938年に「東京空爆」という小説を書いて木造住宅の密集した東京に空爆が行われたらどうなるかを冷静に予測していたそうです。しかし、この人が小説や新聞への投書でたびたび行った警告に耳を傾ける人は誰もいなかったと思われます。どうやら旧約聖書にあるように預言者は故郷に受け入れられないということなのでしょうか。この人が敗戦の報せを聞いた後に一家で死ぬことを考えたとか海野十三というペンネームを二度と使わなかったというのも考えさせられるお話です。この他にも原爆の出現を予想していたとか1940年の時点で既に自宅の庭に防空壕を造ろうとしていたとかいう仰天の事実が記されています。当時も今も先の見えない時代ですがこんな時だからこそ出来るだけ沢山の人に海野十三のことを知って欲しいと思います。
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