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海炭市叙景 (小学館文庫)
 
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海炭市叙景 (小学館文庫) [文庫]

佐藤 泰志
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

北の町に暮らす人々を描く、悲運の作家の遺作。

「海炭市叙景」は、90年に自死を遂げた作家、佐藤泰志(1949-90)の遺作となった短編連作です。海に囲まれた北の町、「海炭市」(佐藤の故郷である函館市がモデルです)に暮らすさまざまな人々の日常を淡々と描き、落ち着いた筆致の底から、「普通の人々」の悲しみと喜び、絶望と希望があざやかに浮かび上がってきます。この作品が執筆された当時はいわゆる「バブル」時代でしたが、地方都市の経済的逼迫はすでに始まっていました。20年の歳月を経て、佐藤泰志が描いたこの作品内の状況は、よりリアルに私たちに迫ってくると言えます。
函館市民たちが主導した映画(熊切和嘉監督・加瀬亮、谷村美月、小林薫、南果歩などが出演)の公開は2010年12月の予定。映画化をきっかけに、心ある読者に愛されてきた幻の名作が、ついに文庫となって登場します。

編集担当者からのおすすめ情報
映画「海炭市叙景」は、東京国際映画祭コンペティション出品作です。12月から渋谷ユーロスペースで上映予定。以後、全国数十館でも上映の予定です。文庫刊行と映画化を記念したイベントも計画中です!

内容(「BOOK」データベースより)

海に囲まれた地方都市「海炭市」に生きる「普通のひとびと」たちが織りなす十八の人生。炭鉱を解雇された青年とその妹、首都から故郷に戻った若夫婦、家庭に問題を抱えるガス店の若社長、あと二年で停年を迎える路面電車運転手、職業訓練校に通う中年男、競馬にいれこむサラリーマン、妻との不和に悩むプラネタリウム職員、海炭市の別荘に滞在する青年…。季節は冬、春、夏。北国の雪、風、淡い光、海の匂いと共に淡々と綴られる、ひとびとの悩み、苦しみ、悲しみ、喜び、絶望そして希望。才能を高く評価されながら自死を遂げた作家の幻の遺作が、待望の文庫化。

登録情報

  • 文庫: 315ページ
  • 出版社: 小学館 (2010/10/6)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4094085564
  • ISBN-13: 978-4094085563
  • 発売日: 2010/10/6
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By I
形式:文庫
北海道の函館をモデルにした海炭市。炭鉱も造船も衰退し衰弱していっているのが
良くわかる町の住人たちの人生が淡々と描かれています。
架空の人間だけどあのバブルの時代に生きていた人から見ると自分の分身じゃないかと思えるような
そんなリアルな日常。ハッピーエンドという話ではないけれど心に染みいる感じがします
このレビューは参考になりましたか?
45 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Sebastian Flyte トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
佐藤泰志の単行本はこれまで6冊出版されたが、すべて絶版である。しかし、数年前に『佐藤泰志作品集』がクレインという出版社から出たことによって、これら6冊の表題作をすべて読むことができるようになった。そして今回の『海炭市叙景』が小学館文庫から出た。この文庫化は地元の友人らを含む多くの人たちの繋がりが実を結んだ結果だと聞く。本書を原作とする映画も製作され、12月から公開されることになっている。

小説の舞台は「海炭市(かいたんし)」(著者の故郷である函館市がモデル)という都市で、静謐な季節の移ろいと呼応するように、老若男女、人生の様々な諸相にいる人物が連なるように登場する。それぞれの人物の描き分けが見事で、同じ作家が書いているとは思えないほどだ。また、その構成の緻密さという点からも、本作の完成度は著者の作品のなかでも際立っている。そして、この『海炭市叙景』がもっとも長い作品であることを合わせ見れば、本作が著者の代表作であると言ってよいだろう。

この小説にはいくつかの印象的なモチーフが用いられている。1つは、冒頭の「まだ若い廃墟」に登場する兄妹の運命であり、それ以降の物語に2人の悲劇が象徴的に影を落としている。もう1つは、全編を通してたびたび言及される小さな山(函館山がモデル)の姿である。

《人々は海からの潮の匂いと、山の姿になじんでいる自分を意識することもない。それは日常の中にまで入り込み、もし振り返ったり、顔をあげたりした時に、山が視界の内になかったとしたら、どれほどこの市の魅力が色あせるか、といったことも考えない。(「この海岸に」)》

俗な空想だが、著者がもし生きていればこの作品で谷崎賞あたりを受賞していてもおかしくはなかったと思う。この作家が忘れ去られないように、他の単行本も文庫化されることを願う。

最後に、川本三郎の解説の言葉を引いておこう。

《この小説を読むと誰もが自分の住んでいる町と、そこで働きながら生きている人々のことを愛しくなるのではないか。この小説にはそういう力がある。》
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
海炭市という架空の町(それでも人口30万超の北海道函館市がモデル)に生きる市井の人々の心情と哀歓を、静謐にして透明な文体で描き切った18編の連作小説集。特に後半の9編は、それぞれに自尊と己がこだわりを持ちながら、理想と現実の挟間で身悶えする人々の人生の屈託を描いて見事。心に沁みました。(収載された各編の執筆時期は1988〜1990年(いわゆるバブル期)ですが、ある意味現下の地方市町村(いやひいては日本全体の)閉塞感を予言しているかのようにも思われました。)

中から3つ選べと云われれば、個人的には「まだ若い廃墟」、「裂けた爪」そして「衛生的生活」の三編です。なお、解説(302頁)によれば、これら18編の後には夏と秋を描く物語群が予定されていたとのこと。冬と春の物語群や登場人物たちとそれらがどのように共鳴するのか、未完部分を是非読みたかったと思うのは私だけではないでしょう。

それにしても、どうしてこれだけの作品世界と文体を持ち合わせた作家が5回も芥川賞の選から漏れるのか。当時の審査員連は猛省すべきでは。
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投稿日: 13か月前 投稿者: H=A
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... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: ひぽりん
よくわからず読んでいて退屈だった
北海道新聞で、著名な賞に何度も候補になりながら受賞できず、自ら命を絶った函館出身の作家だと紹介されていたので、興味を持ち購入して読んでみたが、正直どこがいいのかよ... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: リスイヌ
なんどでも、
最初に映画を観たのだが、
これがとてもよかったので、
映画館から出てすぐに本屋に行って買った。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: 餅太郎
僕達の一本隣で生きている人達
佐藤泰志「海炭市叙景」を読了。映画を観てから原作を読みました。海炭市(函館市がモデル)で起こる市井の人々の生活を淡々とした筆で記す。きっと僕たちの隣に住む人々の話... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: hiraku
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