★アクの強い作風とタブーを恐れない題材を扱う事で知られる奇才、ジョージ秋山があの世界一の少年漫画雑誌、「少年ジャンプ」で連載された異様な一篇で、奴隷船が沈没したために流人の島「神無神島」に流れ着いた異国人であり、アフリカ生まれの【海人ゴンズイ】が大騒動を巻き起こすお話だが、不条理な表現と中味が無い散漫な展開、稚拙な暴力描写には辟易してしまう。押し問答でパワフルな見せ場も捨てがたいが…。パロディー(ギャグ)の要素も無いことはないが、テーマ性が全く見えてこないのも困る。お色気も多少あり。ジョージ秋山にしては生ぬるくつまらない中途半端なできばえだが、魚の大群(カマス)や(ボラ)、(サメ)等の壮大な襲撃場面や実験的なイラスト風の大胆な絵柄には執念とプロ根性が伺える。彼の作品群の中でもお気に入りの『デロリンマン』や『博愛の人』よりは正直、遥かに劣るが、少年ジャンプ歴代漫画史上に残る異色のマンガであることは間違いない。人気がまるでなく打ち切りになったのも毒々しく、大袈裟過ぎて少年ジャンプ読者には体質的に受けつけなかったのでしょう。時代錯誤で奇っ怪なカルト漫画である。