中村征夫は海とそこに生きる生物を撮り数々の作品を残し、写真集、ルポルタージュ、映画撮影など多岐に渡る活動を続けている。本書は得意の水中撮影で生物に接近しそのユニークな表情をとらえたものである。まるで魚はカラフルなメイクをほどこした役者のようである。大海原という広大な劇場でどんなドラマチックな舞台が繰り広げられているのか。中村はそんな生物達に独特なニックネームを付けている。するとどんな厳つい顔をした魚も愛すべきキャラクターに見えてくるのが不思議である。南の海は水深10センチの世界でも愉快な「海中顔面博覧会」が広がっているのだ。(船渡川由夏/東川フォトアーカイブス) 『写真集を読む』 Copyright メタローグ. All rights reserved.