柔術や柔道が誰の手によってどのように世界へ広まっていったか、その経緯がとても細かく書かれています。反面柔術や柔道の技術的な講釈を期待すると、その点では肩透かしを喰らうかと思います。
レスリングやボクシング、サンボなど他の格闘技にも触れており、異種対決の事実や他の格闘技への影響なども興味深いですが、誰もが知ってる歴史上の人物が柔道の愛好家だったり、一度は中断された有名小説の再開の影に柔術があったりと、知らなかったことばかりでした。
ページ数は300、かなり古い写真や当時の新聞記事なども結構な枚数で掲載されているので、白黒ではありますが見た目にも楽しいです。
この本の優れている点は、筆者の憶測などでページ数を稼いでいないことです(無いわけではありません)人物名や年代、場所やそこで起こった出来事など、事実をありったけ載せており、その情報量に関心させられます。
いまやTVで総合格闘技を観れば、あたりまえのように登場する柔術家と柔道家。なんで南米、特にブラジルの柔術家が多いのか?ヨーロッパでは柔道がなぜ盛んなのか?そこを疑問に思ったことがある人なら読んでみて損はないでしょう。