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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「大航海時代の挑戦」は全6巻の白眉では,
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レビュー対象商品: 海の都の物語〈5〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫) (文庫)
ここまで読んできて、中世から近世へと向かう第10話「大航海時代の挑戦」は全巻中の白眉ではないか、と思った(最終巻はこのレビューを書いてから読み始めるが)。君主制の大国家の登場、アフリカ南端を経由したポルトガルによるインド航路の発見、そしてオスマン・トルコからの圧迫。ヴェネツィア共和国を取り巻く、そうした環境の激変と、共和国サイドの対応につき、うねるような論理と文体で「経済と政治と宗教」が絡み合う史実群を活写していく塩野さんの手際は、鮮やかというほかなかった。第11話「二大帝国の谷間で」はそれに続き、東のオスマン・トルコ、西のスペインと法王庁とフランス、北の神聖ローマ帝国などとの狭間にあって、自らの自主と独立のために現実主義的な外交を繰り返したヴェネツィアの苦闘、そしてついに欧州連合艦隊がトルコ海軍を打倒するに至る「レパントの海戦」までで、こちらも面白く読めた。評者はその昔、受験科目で「世界史」と「日本史」を選んだが、当時、こうした読み物があったなら、もっと楽しく、想像力をかき立てられる勉強ができたはず、などと詮ないことも考えた。
5つ星のうち 5.0
民主制であり貴族制であり君主制である共和国,
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レビュー対象商品: 海の都の物語〈5〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫) (文庫)
1492年、コロンブスが新大陸を発見してしまったことがそもそもの発端。歴史的には彼の偉業が中世と近世との分かれ目ということになるが、ヴェネツイアにとっては通商の舞台が地中海から大洋に向かうことになり、こりゃ一大事!ってことになってしまった!しかしそこはエコノミック・アニマルたるヴェネツイアのヴェネツイアたる由縁!なかなか経済成長は衰えない。毛織物、絹織物、ガラス工業が発展してきた。その間、フィレンチェが共和国としては消滅し、メヂチ家の君主制になった・・・・・・。が、わがヴェネツイアは、民主制と貴族制とはたまた君主制とがミックスされた共和国として存続する・・・・。 宿敵トルコをいい加減でだらしないスペインとのキリスト教国連合軍で1571年のレパントで撃破し、トルコと単独講和するヴェネツイア・・・・・。
5つ星のうち 5.0
大航海時代のヴェネツィアの苦闘,
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レビュー対象商品: 海の都の物語〈5〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫) (文庫)
時代はくだって15世紀末、コロンブス、バスコダガマ、マゼランといった冒険家たちが次々に新航路を発見。ポルトガル、スペインがヨーロッパの海洋国家として名乗りをあげたことで、ヴェネツィアは地中海のローカル国家の位置づけになりつつありました。さらに東には強国トルコが健在。ヴェネツィアはいかにしてこの16世紀の危機を乗り切っていったのか。ヴェネツィアはこの窮地にもヴェネツィアらしく現実的で合理的に考え、行動することで生き残りを図っていきますが、経済面では乗り切れた危機も、力と量が支配する外交と軍事の世界では、都市国家の時代が終わったことを痛感させられることになりました。締めくくりの「強国とは戦争も平和も思いのままになる国家のこと。わがヴェネツィアはもはやその立場にない」との16世紀のヴェネツィア大使の言葉が印象的でした。
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