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5つ星のうち 5.0
物語は佳境,
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レビュー対象商品: 海の都の物語〈4〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫) (文庫)
全6巻の半分を過ぎ、物語はいよいよ佳境に入ってきた。15世紀以降、大きくのし上がってきたオスマン・トルコの登場である。塩野さんのペンは一段と躍動感に満ちた筆致となり、トルコもヴェネツィアも、同じような醒めた距離感の下で冷静に、そして静かな興奮のなかで順序良く描かれていく。スルタン・マホメッド2世の人となりの描写は鮮やかだし、対するヴェネツィア共和国の合理的かつ計算高い差配の分析は見事だし、中世の欧州の勢力図の見取り図は至って分かりやすかった。相変わらずの心地よい閲読が楽しめた。トルコの話の次は、第9話の「聖地巡礼パック旅行」。サント・ブラスカの旅行記が中心で、こちらも面白く読めた。評者の関心事でいえば、巡礼団がどんな食事を摂っていたのかもう少し分かれば、なお興趣があった、と思う。
5つ星のうち 5.0
野蛮なトルコ 平和なヴェネツィア観光事業,
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レビュー対象商品: 海の都の物語〈4〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫) (文庫)
第八話では、宿敵トルコとの長い長い戦いに一区切りがつき、1479年になって講和が結ばれる。その後、ヴェネツイアの画家ベッリーニがコンスタンチノープルに赴き、野蛮なマホメッド2世の肖像画を描くことになるが、この時書かれたのが今に伝えられ教科書にも載っているあの細面のスルタンの肖像。第九話の聖地巡礼パック旅行、これは面白い。1480年4月にヴェネツイアを出港したミラノの官僚サント・ブラスカの聖地巡礼旅行に我々も同行するのだ。当時ヴェネツイアは観光事業の一大拠点で、聖地イエルサレムまでのパック旅行の売り込みが盛んだ。約半年の聖地までの行き帰り。現地にはツアー・ガイドがいて、道中、イスラム・アラブ野郎との付き合い方までしっかりとフォローしてくれるのがありがたい。
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
強敵トルコの登場,
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レビュー対象商品: 海の都の物語〈4〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫) (文庫)
前巻以上に、読んでいて、ハラハラさせられた。少しずつ、着実にヴェネツィア領が浸食されていく様子、そして、それを外交努力で何とか打開しようと苦闘する様子は、まるで、エンターテイメント小説さながらであった。 結局、最後にはヴェネツィアの外交が実を結び、トルコとの講和に成功するのだが、それは例えば、今にも決壊しようとするダムを、取りあえず補強して支えているようなものであり、今後のトルコとの関係が容易ならぬものであることを予想させる。 次巻以降、ヴェネツィアがどのように身を処していくのか、目が離せない。
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