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海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集)
 
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海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集) [単行本]

塩野 七生
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)

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第3回(1981年) サントリー学芸賞・思想・歴史部門受賞

出版社/著者からの内容紹介

その国の長きにわたる繁栄の陰には苦難に満ちた波瀾万丈の歴史があった。

群雄割拠、他国からの侵略も絶えないイタリアにあって、一千年もの長きにわたり交易で欧州を席巻、自由と独立を守りつづけた海洋国家ヴェネツィア。地中海に名をとどろかせた高度な統治の内容と、そこに生きる人々の叡知、そしてついには衰亡へと向かう壮大なドラマを詳述する。執筆当時を回想したメイキングを新たに収録。


登録情報

  • 単行本: 453ページ
  • 出版社: 新潮社 (2001/08)
  • ISBN-10: 4106465051
  • ISBN-13: 978-4106465055
  • 発売日: 2001/08
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 172,222位 (本のベストセラーを見る)
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By yuishi トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
ジェノヴァとの制海権争い、オスマントルコとの断続的な戦争を戦い抜くヴェネティアだが、時代はすでに大航海時代にはいっていた・・・。海運の衰えを工業や農業の発展で補い、18世紀にヴェネティア文化は爛熟に至った。同世紀末、ナポレオンのイタリア侵攻により同国の独立は終わりを告げる・・・。

「歴史家は、国の衰退はその国の国民の精神の衰微によるという。だが、なぜ衰微したかについては、われわれが納得できるような説明を与えてくれない。」
著者は、隆盛を極めたひとつの国家が終焉を迎えるまでを丹念に描いていく。こうも言う。

「少なくともヴェネティア史に関するかぎり、このような単に精神の衰微や堕落のみに立脚した論にどうしても賛同することができない。」
こうした視点で描かれる歴史は、前巻に増して、諫言・警句・教訓に富み、飽かせない。
「20世紀のわれわれは、君主制はすべからく悪である、という色めがねを外すことから始めなければならない。」

「社会の上下の流動が鈍り、貧富の差が固定化し、結局はその社会自体の持つヴァイタリティの減少につながる。こうなってはもはや、いかなる改革も、いかなる福祉対策も効果はない。」
「英雄待望論は、報われることなど期待できない犠牲を払う覚悟とは無縁な人々が、自己陶酔にひたるに役立つだけだからである。」

歴史に学ぶ、とは言い古された言葉だが、そうした知的好奇心を満足させてくれる名著。
「栄枯盛衰が歴史の理ならば、せめてこのヴェネティアのように、優雅に衰えたいものである。」
見事!

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形式:文庫
ヴェネツィア千年史を描いた下巻。

オスマントルコの勃興により、ヴェネツィアの隆盛にかげりが出始める。「文明、国家の衰退とは」を描いた秀作である。著者の視点からヴェネツィア衰退を丁寧にたどる。下巻は特に頂点を極めた国家がじわじわと衰退し、崩壊するまでのストーリーであり、物悲しさが漂う。ただ、読後の感覚は脱力感ではなくて、改めて勇気を持とうという気持ちになれる。

組織が国家が衰退するにはさまざまな理由があるのであろうが、時代の変化(技術革新を含む)に対応できなくなると、興隆の原因が衰退の原因となる。繁栄の期間が長く、成功が大きければ大きいほど、成功体験を早期に修正して変化することは難しくなる。まさに企業や個人にも当てはまる。謙虚に失敗に学び、成功体験にしがみつかず、時代の潮流を読み臨機応変に変えていくことが出来るのか?そして、避けられない衰退ならことさら優雅に、高い精神性を持ち美しく滅ぶ。かっこいいんだけど、難しい。あきらめない不屈の精神力と、やれることはやりつくした後の潔さ。矛盾する二面性をもてるのか。
塩野氏の男性への叱咤、施政者への評価、とても手厳しいが愛情にあふれている。組織にかかわるものとして、塩野氏への回答を自分なりに自分の組織に返していけるような仕事をしなければ、という気持ちにさせてくれる作品である。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yuishi トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
ジェノヴァとの制海権争い、オスマントルコとの断続的な戦争を戦い抜くヴェネティアだが、時代はすでに大航海時代にはいっていた・・・。海運の衰えを工業や農業の発展で補い、18世紀にヴェネティア文化は爛熟に至った。同世紀末、ナポレオンのイタリア侵攻により同国の独立は終わりを告げる・・・。

「歴史家は、国の衰退はその国の国民の精神の衰微によるという。だが、なぜ衰微したかについては、われわれが納得できるような説明を与えてくれない。」
著者は、隆盛を極めたひとつの国家が終焉を迎えるまでを丹念に描いていく。こうも言う。

「少なくともヴェネティア史に関するかぎり、このような単に精神の衰微や堕落のみに立脚した論にどうしても賛同することができない。」
こうした視点で描かれる歴史は、前巻に増して、諫言・警句・教訓に富み、飽かせない。
「20世紀のわれわれは、君主制はすべからく悪である、という色めがねを外すことから始めなければならない。」

「社会の上下の流動が鈍り、貧富の差が固定化し、結局はその社会自体の持つヴァイタリティの減少につながる。こうなってはもはや、いかなる改革も、いかなる福祉対策も効果はない。」
「英雄待望論は、報われることなど期待できない犠牲を払う覚悟とは無縁な人々が、自己陶酔にひたるに役立つだけだからである。」

歴史に学ぶ、とは言い古された言葉だが、そうした知的好奇心を満足させてくれる名著。
「栄枯盛衰が歴史の理ならば、せめてこのヴェネティアのように、優雅に衰えたいものである。」
見事!

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