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海の帝国―アジアをどう考えるか (中公新書)
 
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海の帝国―アジアをどう考えるか (中公新書) [新書]

白石 隆
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「海のアジア」、それは外に広がる、交易ネットワークで結ばれたアジアだ。その中心は中国、英国、日本と移ったが、海で結ばれた有機的なシステムとして機能してきた。世界秩序が変貌しつつある今、日本はこのシステムとどうかかわっていくべきか。二世紀にわたる立体的歴史景観のなかにアジアを捉え、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、タイを比較史的に考察する。第一回読売・吉野作造賞受賞。

登録情報

  • 新書: 218ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2000/09)
  • ISBN-10: 4121015517
  • ISBN-13: 978-4121015518
  • 発売日: 2000/09
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
この地域の政治・経済・文化的なダイナミズム(動態)をコンパクトにまとめた良書です。

これまで、この地域における欧米列強それぞれの植民地経営や、欧米列強とローカルな勢力とのかかわりあいについて記述した本は多くありましたが、「欧米列強の植民地経営」、「欧米列強とローカルな勢力とのかかわりあい」、「ローカルな勢力同士のせめぎ合い」、「過去と現在の関わり合い」等についてトータルに、歴史的な視点から記述した書物はそうなかったように思います。

地理的(海洋部)な条件がこの地域の「しくみ」(システム)にどのような影響を与えたのか。
そのようなしくみに外部勢力(欧米列強)がどのようにかかわっていたのか。
歴史的な変遷=来し方、行く方。
この地域のダイナミズムが俯瞰できる構成となっています。

最終章の詰めが多少甘く感じられるのは、この地域が今なおダイナミックに動いていることから、仕方がないことでしょう。
この先をどう見通すかは読者それぞれの力量によります。
本書は、そのために十分な材料を与えています。

私は、現在、スマトラ島の一都市に在住していますが、国民国家の枠を超えたダイナミックなこの地域の発展を日々感じて過ごしています。

著者の白石教授はインドネシア専門家として有名ですが(事実インドネシアの専門家ですが)、前任地のコーネル大学では東南アジア史を担当していました。

本書は東南アジア史専門家としての面目躍如といったところでしょうか。

インドネシアにとどまらない、著者の今後の研究の発展に強く期待します。

このレビューは参考になりましたか?
18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:新書
欧米による近代的秩序が持ち込まれる以前からまさに現代〈アジア通貨危機後〉までの東南アジアを、地域の枠組み・国家のアイデンティティという視点からコンパクトにまとめている。執筆者の関心(政治システムやインドネシア等)に軸を置きながら東南アジア全体の変遷について解説されている。

一般的なビジネスマンにとって、アジアに関する知識は貿易・投資投資先としての知識、アジア通貨危機といった時事問題に限定されがちであるが、アジアを理解するにはこのような歴史的な視点も必要なことを痛感させられる。 手にしやすい新書版でもあり、社会人でも一読しておくべき書と思う。

このレビューは参考になりましたか?
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By u77 VINE™ メンバー
形式:新書
安定した共通性ではなく歴史的な変遷の分析を通じ、地域システムとしての東南アジアと日本の位置付けが考察されていました。

読後は文字どおり「目からウロコ」という印象でした。歴史的に考察するということがどういうことなのか良い手本を得た気分です。また先達の成果である「自由主義プロジェクト」「まんだらシステム」などの概念装置を使いながら、さらに発展的に独創的な切り口から事象を分析していく方法も大変勉強になりました。

東南アジアという個別の地域が主な考察対象となっていますが、統治システムとしての近代国家や資本主義などの普遍的なテーマについても示唆に富む内容でした。
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