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浮世の画家 (ハヤカワepi文庫)
 
 

浮世の画家 (ハヤカワepi文庫) [文庫]

カズオ イシグロ , 飛田 茂雄
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

As Japan rebuilds her cities after the calamity of World War II, the celebrated painter Masuji Ono should be enjoying a tranquil retirement. But as his memories continually return to a life and career deeply touched by the rise of Japanese militarism, a dark shadow begins to grow over his serenity. --このテキストは、 ペーパーバック 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

戦時中、日本精神を鼓舞する作風で名をなした画家の小野。多くの弟子に囲まれ、大いに尊敬を集める地位にあったが、終戦を迎えたとたん周囲の目は冷たくなった。弟子や義理の息子からはそしりを受け、末娘の縁談は進まない。小野は引退し、屋敷に篭りがちに。自分の画業のせいなのか…。老画家は過去を回想しながら、みずからが貫いてきた信念と新しい価値観のはざまに揺れる―ウィットブレッド賞に輝く著者の出世作。

登録情報

  • 文庫: 319ページ
  • 出版社: 早川書房 (2006/11)
  • ISBN-10: 4151200398
  • ISBN-13: 978-4151200397
  • 発売日: 2006/11
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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25 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
カズオ・イシグロがどういう作家かを手っ取り早く知りたい人には、
本書と『日の名残り』をお勧めする。

イシグロが得意とするのは一人称による語りである。
一見、近代日本文学得意の私小説の感を受けるのだが、
作者はそこに一つの仕掛けをする。
この語り手、実は相当な曲者なのである。

視点人物が固定されているということは、
読者もまた、物語をその人物を通してしか
眺められないということを意味する。
彼が語る出来事は事実そのものではない。
彼が解釈した、言ってみれば歪められた事実なのである。

イシグロは主人公に私たちを同化させておいて、突然突き放す。
その時受ける衝撃は、現実崩壊の感覚とでも呼べばいいだろうか。
読者が憑依していた主人公の肉体から突如追い出され、
空中を浮遊する霊となって、彼の姿を目にするような感覚、
一瞬前まで現実と思って生きていた世界が、
実は夢であったと知らされるような衝撃を想像してほしい。
それを読者に感受させる、イシグロの手腕は見事というほかない。

カズオ・イシグロ。この端整な文章を紡ぐ作家は
実は、恐ろしい怪物なのである。
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
名作です。 2003/10/29
形式:ペーパーバック
超一流の絵師だったはずの主人公。物語はその彼が抱く「悔恨」の念を軸に紡がれて行きます。まるでメトロノームでテンポを測りながら書いたように、冷静で崩れることのない文章。戦後の日本をここまで微細に英語で描き上げた作品があったことに驚かされました。

一方で、イシグロ・ワールドがこの作品で一つのスタイルを確立したことが読み取れます。ここを起点にして、The Remains of the Day や The Unconsoled や When We Were Orphans が造り出されて行ったたのだな、というのがよく分かる。後の作品に較べると少し小ぶりなところはありますが、何かのエキスパートである主人公が心の中にある小さな塊に胸を痛めることでストーリーが展開して行きながら、背景に時代、社会、民族といった問題が大写しに現れ出でる、という構図はこの作品でも見事です。

ミュージシャンになりたかったイシグロさんが、ひょんなことから作家になって、最初に書いた二つの作品が日本を舞台にしていた、ということに大きな親近感を抱いた私でした。

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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アジアの息吹 トップ1000レビュアー
形式:単行本
日系英国人作家、カズオ・イシグロの長編第二作である。

イシグロ本人も認めているが、本作と

『遠い山なみの光』『日の名残り』は同じトーンで貫かれている。

長編第一作「遠い山なみの光」に比べると

同じく日本を舞台にしたというエキゾチックさはさておき

登場人物の内面という意味では更に深化/進化した作品である。

本作は前作と同じく回想を語るという形式で物語が進んでいくが、

大きく違うのは、その語りが記憶の不確かさによって

曖昧になっているのではなく、敢えて改竄された疑いを

読者が常に抱いておかなければいけないという点である。

一方的な回想によって記録/歴史が造られてしまう怖さと

そこまでしなければ生きることがかなわぬ人の哀しさと

一筋縄には読み解けぬ知的刺激に満ちた「文学」である。
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投稿日: 2010/1/2 投稿者: CoMomoty
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最初、浮世絵作家の話かと思って読み出した。
そうではなくて、、浮き世に流されて暮らしている画家、、というような意味らしい。... 続きを読む
投稿日: 2009/7/21 投稿者: ys1001
しかして彼はなにものぞ?
何とも不可思議な気分にさせられる作品。... 続きを読む
投稿日: 2009/6/30 投稿者: big_sis_rie
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