このCDは、1992年に発売された「浪花のモーツアルト キダ・タローのすべて」の増補盤で、新盤のタイトルからしてこの旧盤をベースにしているのは自明であり、新盤で101トラックあるうちの7割ほどは旧盤と重複しています。とは言え、旧盤の発売元であるサウンドトラック・リスナーズ・コミュニケーションズも今は無く、中古市場でも定価以上の値段がついている状態でしたから、今回のリリースは多くのファンにとっては福音だったはずです。
3枚のディスクには、まず1枚目にCMソング、2枚目はTV・ラジオの番組テーマ曲と歌謡曲、3枚目にも歌謡曲が収録されており、聴きやすくなっています。古い曲が多いので、20世紀の間に関西に住んでいた方なら楽しめる内容だと思います。
旧盤と比較しますと、収録曲的には旧盤発売後に発掘・発表された新曲の追加収録がありますが(個人的にはアサヒペンの曲が嬉しかった)、その一方で旧盤にあった企業社歌・校歌・市歌の16曲とキダ・タロー氏の肉声がオミットされています。が、社歌等は一般にはあまり馴染みが無いので、よほどのコレクター以外には支障はないでしょう。
ブックレットには1曲1曲解説されており、その半数以上の曲にはキダ・タロー氏自身の解説もあります。丁寧な構成ですが、ゲストコメント(旧盤には掲載)が無いのは残念。
世代によって曲の馴染みの有る無いが分かれるでしょうが、ネタ的にも楽しめますし、それ以上に資料としても価値が高いです。
楽曲的には、特にCM曲は覚えやすくインパクトもあって、近年のタイアップや往年のヒット曲・アニメの曲一辺倒の安直なCM曲とは雲泥の差があります。
関西人を自認する方なら、ぜひ一聴を!