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浜尾四郎全集〈2〉殺人鬼
  

浜尾四郎全集〈2〉殺人鬼 [単行本]

浜尾 四郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

本書は、探偵小説史上に不滅の金字塔を築いた本格長編『殺人鬼』『鉄鎖殺人事件』及び『博士邸の怪事件』の三篇と、惜しくも中絶した『平家殺人事件』をはじめて収め、遺漏なきよう努めた。

内容(「MARC」データベースより)

探偵小説の先駆者・浜尾四郎の全業績。探偵小説史上に不滅の金字塔を築いた本格長編「殺人鬼」「鉄鎖殺人事件」及び「博士邸の怪事件」の3篇と、惜しくも中絶した「平家殺人事件」をはじめて収録。1971年桃源社刊の再刊。

登録情報

  • 単行本: 620ページ
  • 出版社: 沖積舎 (2004/12/20)
  • ISBN-10: 4806066095
  • ISBN-13: 978-4806066095
  • 発売日: 2004/12/20
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.8 x 5.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 892,088位 (本のベストセラーを見る)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 銀髪伯爵 VINE™ メンバー
形式:単行本
創元推理文庫の『浜尾四郎集』とどちらを選ぶか迷ったが、長編を全て収録しており『鉄鎖殺人事件』が現在この本でしか読めないのでこちらをセレクトした。本書は沖積舎『浜尾四郎全集』の第2巻に当たり、第1巻では短編・随筆を収める。

私立探偵藤枝真太郎は元検事で女嫌い。ワトソン役の小川雅夫は藤枝の高校時代の同級生という設定。この小川が『殺人鬼』といい『鉄鎖』といいやたら女に一目ぼれするし、母親と同居だし、下手すると『古畑任三郎』の今泉慎太郎かというヘタレキャラだ。

翻訳臭を感じるとの評価もある『殺人鬼』だが、戦前の本格長編としては破綻無くよく出来ている。乱歩『魔術師』と並んでヴァン・ダインの色が濃いけれども、咀嚼後の表現は異なるので興味のある人は読み比べてみるといい。書き下ろし長編企画「新作探偵小説全集」全10巻の一環として昭和8年発表された『鉄鎖殺人事件』も通俗的と言われるがストーリーは纏まっており悪くはない。浜尾四郎自身が「検事→弁護士」の職業柄、他の作家より法律に詳しい為、作品にハッタリを効かせられなかったという説もある。逆にその緻密な性格で、長編のストーリーをあるべき結末にもってゆく力という意味では横溝正史と比肩したかもしれない。同性愛への興味もあっただけに、乱歩『孤島の鬼』とは別の形でそれを活かした作品が読みたかった。わずか四十歳で早世したのが誠に惜しまれる。

作品数が少ないせいか、大きなハズレが無い人である。他に論創社『浜尾四郎探偵小説選』もあり。
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By mutantmogura トップ1000レビュアー
形式:単行本
本書収載の「殺人鬼」が日本のミステリ界に残した足跡は大きい。
執筆当時の事情があるが、昭和初期当時はこの様な堂々たる長編ミステリは少なかった。
そこに、たとえ翻訳臭くとも、たとえ「グリーン家」の換骨奪胎であろうとも、読み応えのある、しかも推理論理を備えた本格ミステリが登場したことには、大きな意義がある。

あのハヤカワ・ポケミスでたった三作のみ日本作家作品があり、その内のひとつが本書であるという事実は、当時監修役だった乱歩がいかに本作に衝撃を受けたかということを、如実に表している。
そして本作の内容は、それに相応しい風格のある本格ミステリである。
特に、解決部分の推理の根拠となる記述部分をいちいち記述してあるあたりは、まるでクロフツ「ホッグズバック」さながらだ。

そして、本書には「殺人鬼」以外にも著者の長編「鉄鎖殺人事件」、「博士邸の怪事件」、未完の「平家殺人事件」が収載されている。
「鉄鎖〜」は「殺人鬼」よりまとまっていて好きだという人も多い作品であり、ある意味著者の代表作といっても良い作品だ。
いずれも、昭和初期に書かれたとは思えない作品である。
もちろん今となっては古くさい雰囲気であろうが、その歴史的意義、何と言ってもこの土台の上に今のミステリがあることを、忘れてはいけない。

少々高価な本だが、廉価本セールで新刊が半額で手に入るチャンスもある。
私は本全集2巻をそれで手に入れた。
まだまだ入手する機会もあるので、ミステリ好きは手に入れてぜひ一度読んでほしい。
乱歩が評価した理由が分かるはずだ。
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